>EP盤

>タイトル:オレンジ EP
>アーティスト:松室政哉
>リリース日:2015年 7月 1日
>記事作成日:2015年 10月 15日





聴きました!

本作のリードトラック『オレンジ』を初めて聴いたのは、何ヶ月前だったろうか。確かラジオか何かでたまたま耳にした気がするので、本作のリリース前後だったのかな。
優しいのに儚い、温かいのに切ない…声にしてもメロにしてもアレンジにしても、とにかく全体から溢れてくる感傷が、とても強く記憶に残りました。
そしてちょっと調べてみたら、オーガスタのアーティストさんなんですね。なんか、すげぇ納得。色んな意味で「オーガスタアーティストっぽい」です。



『オレンジ』
タイトル曲からスタート。優しくて“丸い”ピアノの音が主軸となって、バンドの音もそれに寄り添うように穏やかに鳴り響く。歌詞的には、今まさに迎えようとしている別れの歌なのに、音と声が優しすぎるもんだから逆に胸が痛くなる。
コンポーザーとしても、作詞家(というかストーリーテラー)としても、これは凄い逸材ですね。

『モノローグ』
踊るピアノと跳ねるアコギと飛び回るキーボード。洒脱でアダルトなポップソング。この、驚くほどに安定感のあるバンドのアンサンブルを“乗りこなす”ようなシティポップ感は、まさにオーガスタの系譜。

『君は世界の中心だ』
ともすると安易で軽はずみだとも取れるような、タイトルのフレーズ。だけどちっとも陳腐に響かないのは、文句のつけようがない緻密なアレンジと歌声のおかげか。

『何でもない毎日』
鍵盤主体だったそれまでのアレンジから、アコギを真ん中に置いた構成へ。混じり気の一切ない、ストレートなラブソング。普通なら照れ臭くて言えないような事だけど、この曲を聴くと「そうそう!それが言いたいの」となります(笑)

『写真少年の憂鬱』
引き続き緻密で繊細な雰囲気のアレンジ&演奏ではあるものの、幸福感と温もりの感じられる世界観になっています。生きていく中で変わる事と変わらない事、それを、悲観的ではなく肯定的に表現している歌詞。テンポも良くポップなのに、何故だか涙が出てきそうになります。名曲。



そんな、計5曲。

若手…自分よりもずっと歳下だなんて到底信じられません(笑) これは、すでに横綱相撲。

このご時世、こういう楽曲がミリオンヒットを記録する事は正直ムズカシイでしょう。アイドルソングを制してチャート上位に来るのもキビシイはず。でも…でも、松室さんのようなアーティストの曲で、人の心が満たされていくなら良いと思います。レコード会社には、セールスでは計れない、チャートには表れない価値を、どうか、どうか見失わないでほしい。
勝手な見方ですが、オフィスオーガスタというプロダクションはそういう部分がきちんとしてるから、これだけ支持されてるんだと思うんですよね。そういう意味で冒頭の“オーガスタアーティストっぽい”に繋がるし、オフィスオーガスタはそういう場所であってほしいなと、業界の裏側を知らない素人は思っております。





お気に入りは、
#01 『オレンジ』
#04 『何でもない毎日』
#05 『写真少年の憂鬱』





この作品が好きなら、
・『僕らをつなぐもの』/秦基博
・『ステレオ』/山崎まさよし
・『ONLY YU』/さかいゆう
などもいかがでしょうか。





CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/









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