>オリジナルミニアルバム
>タイトル:瞼瞼
>アーティスト:日食なつこ
>リリース日:2014年 8月 20日




聴きました!

なーんか、惹かれました。モダンなというか、ゴシックなというか、モノトーンな感じの音楽。だけど地味とかそういう事ではなくて、堪らなくお洒落で、ハイセンスで、感覚的な音楽。

あとから知ったのですが、この方、ぼくと同郷人。それで親近感が湧いて、更に好きになりました。


#01、『水流のロック』からスタート。ピアノとドラムだけのシンプルな構成で、軽やかかつリズミカルなメロディラインが跳ね回る。歌声は、ともするとぶっきらぼうにも聴こえる感じですが、その粗野な感じが、とても良いアクセントになっています。

#02、『竜巻のおどる日』。こちらも、ピアノを中心としたクラシカルな編成ではありますが…フランス人形とか、ああいうのが似合うような曲なんです。いや、そんな事を言われても「何のこっちゃ!?」な事は分かっているのですが、、、ぼくの中ではそんな感じ(笑)

#03、可愛らしさがフィーチャーされてる『雨雲と太陽』。歌声は引き続き素朴な感じなのですが、高音域を多用したピアノが可愛らしさを醸し出してきています。すごくキャッチー。

メランコリックな感もある、『エピゴウネ』。昭和のような懐かしい匂いもするし、前衛的な感じもある不思議な曲。この方の音楽は、すごく映像が浮かびます。

#05、『青いシネマ』。ピンと張った緊張感というか、繊細でシリアスな感じのある曲、、、かと思いきや、人肌のような仄かな温もりのようなものも感じる、複雑な印象の曲。複雑というのは悪い意味じゃなく、またアレンジ面のような表面の話でもなく。「人の心のように多面的な」という意味です。

#06、『数える』。深々と、淡々と、黙々と。最小限の音の構成の中で最大限に光る、芯の強さ。凛とした眼差しが、目に浮かびます。

ラスト、『三面鏡』。再び、軽やかに。これ、リズムを取るのが難しいなぁ。でも、すごく特徴的で印象的。そしてサビで伸びやかに広がる世界観は、カタルシスのようなものさえ感じます。


そんな、計7曲。

もう、本当に、「考えるな、感じろ」な作品。でも、そういう形容をした作品は過去にも幾つかありますが、これは歌詞カードを見ながらロジカルに楽しむ事も出来ると思うんです。そこが、本作のすごいところ。
耳と感受性とを駆使して感覚で楽しむ事も出来るし、目と脳を使ってロジカルに楽しむ事も出来る。そんな作品は中々ありませんよ。




お気に入りは、
#01 『水流のロック』
#03 『雨雲と太陽』
#04 『エピゴウネ』
#06 『数える』




この作品が好きなら、
・『コトノハ』/元ちとせ
・『春の歌集』/手嶌葵
・『Truthful』/伊藤サチコ
などもいかがでしょうか。




CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/