>オリジナルフルアルバム
>タイトル:レキミ
>アーティスト:レキシ
>リリース日:2012年 12月 5日




久しぶりに聴きました!

実はぼく、レキシさんの音源をちゃんと聴いたのは本作が初めてでして…なんか、端々で面白い音楽をやっているという話は小耳に挟んでいたのですが、具体的にどんなことをしているのかは知らず。
もっと、コミックバンド的というかネタ的な感じなのかと思っていたのですが…確かに歌詞は面白いですが、アレンジや曲全体の雰囲気などは非常に洗練されていて完成度の高いものだったんですね。なんか、音を聴いてるとすごくかっこいい!で、歌詞に目をやると吹き出す(笑)


#01『大奥~ラビリンス~からスタート。洋楽はからっきしなんですが、ビーチボーイズとかあんな感じのUS的なというか60~70年代的といえるような爽やかでポップな楽曲。
でも、歌詞は大奥についてという(笑)

#02『姫君Shake!』。こちらは齋藤摩羅衛門さん…こと和義さんをフィーチャー。これもUS的な湿度の低いアッパーロックンロール。#01より現代的な、スタンダードなロックナンバー。和義さんの歌声とよく合ってる。

続いて、『武士ワンダーランド』。カブキちゃんことSalyuさんとのデュエット。
ディスコチューンのようなドラミングが印象的。ちょっとアダルト。でも、内容的には武士の一分(笑)

『ハニハニハ』は、電車とかで一人で聴いてるとニヤツキを堪えるのに必死になります。
何これ、何このストーリー!何で!?どーゆーコト???あの埴輪はさ、どーして…?
そして、頭から離れなくなるこのメロディと曲調。
なんだろうか…全体的に、夢を見ているような曲(笑)

続く『恋に落ち武者』も、サビを中心に中々のインパクト。足軽先生こといとうせいこうさんのライムもユルく光る。

#06、シリアスなイントロから始まってポップに展開する『古墳へGO!』。カホン…じゃないな、何かしらの打楽器がとても軽快。

#07、『甘えん坊将軍』。おい将軍よ、お前どこまで甘えん坊なんだ!お話しなくても寝ろ!!
でも、例によって演奏とアレンジは鳥肌が立つほどカッコいいという…。

お台所さまこと真城めぐみさん&HICKSVILLEさんをフィーチャーした『君がいない幕府』。途中の喋り…ラップじゃなくてただ喋ってるのに、やたらトラックに気持ちよく乗っているように聴こえるのはなぜ…?まぁ、関西弁のリズミカルさといえば、音楽的なところが確かにありますけどね。

そして『LOVE弁慶』。GOING UNDER GROUNDさんのような、軽快さと華やかさの同居したロックンロール。言葉遊びも冴えに冴えてる。

ラスト、涙腺崩壊必死の名バラード『墾田永年私財法』。田ンボマスターことサンボ山口さんを迎えて。
こんなに切なくこんなに痛い…これが墾田永年私財法について歌った歌?去っていった、まだ想いを寄せている恋人を歌ったラブソングにしか聴こえない…でも、内容を照合すると確かに墾田永年私財法の内容と完全に合致している。なんだこの超高レベルな遊び。もはや恐ろしいわ!


そんな、計10曲。

いやぁ、、、恐ろしいわ。どんだけ真剣に遊んでるんだ、どんだけ遊ぶセンスがあるんだ。音楽にしろ、ユーモアにしろ、結局はセンスなんだなぁと思います。こんなん、凡人には絶対作れないよ。J-POPの定型フォーマットのど真ん中に片足を置きつつ、もう片足は誰も踏み込んだことのない領域に着地してます。
…って、こんだけユーモアいっぱいの作品をおんなに四角四面な表現で書き連ねるのはいささか野暮か。

とにかく、衝撃です!




お気に入りは、
#02 『姫君Shake!』
#03 『武士ワンダーランド』
#04 『ハニハニハ』
#07 『甘えん坊将軍』
#10 『墾田永年私財法』




この作品が好きなら、
・『FUNKASY』/SUPER BUTTER DOG
・『口ロロ』/口ロロ
・『シャンブル』/ユニコーン
などもいかがでしょうか。




CDを買って手元に置いておきたいレベル\(^o^)/