>カバーアルバム
>タイトル:だれそかれそ
>アーティスト:ハナレグミ
>リリース日:2013年 5月 22日




聴きました!

名曲の数々が、ハナレグミ色に染まり切っています!
90年代からそれ以前にかけての名曲が主にチョイスされており(ちゃんと調べたわけではないですが)、多くは“誰もが一度は聴いたことのある曲”だと思います。原曲を知っていると、どうしても、原曲と比べてあーだこーだとか原曲のほうが上だとか下だとか、そんな比較のお話でしかなくなる事が多い気がします。でも、本作には紛れもなく“ハナレグミの曲”が収録されており、「ハナレグミさんの新譜たちはすごくいいなぁ」と思わされるのでした。

カバー作品の評価って難しいと思うんですよね。曲自体の良し悪しってのはあくまで曲のポテンシャルだし、テンポを上げ下げしたり“ボッサ風”“パンク風”のように味付けを変えてみても、結局それだけなら小手先の目眩ましでしかないですからね。かといって、アレンジ等々をド直球で原曲に寄せると「カラオケかよっ!」ってなるし、メロディにアレンジ利かせ過ぎると「原曲レイプ」って言われるし(笑)
だから…言葉には出来ないんだけど、BPMでもアレンジでも崩し方でもないところに、「いいカバー」たらしめる何かがあると思うんです。「曲を自分のものにした」と言わしめるモノというか…。それがね、この作品集に収められた楽曲たちからはビンビン感じられるんですよね。

一曲目の『Hello, my friend』で、もうヤられました。一瞬でしたよ。
原曲はユーミンの、それこそ“誰でも知ってる”名曲です。誰もが知ってる名曲なんだけど、まぎれもなく“ハナレグミの曲”でした。原曲と比べようとも思わないし、原曲が脳内再生されることもない。ぼくは、原曲も好きなままだしハナレグミさんVersionも大好きになりました。お互いが、お互いに干渉する事のないオリジナリティとクオリティを持っている、そう感じました。

『オリビアを聴きながら』とか『ラブリー』は、歌声やアレンジが跳ねまくりで陽気な気分が凝縮されてます。『オリビア~』とか、あんなに切ない歌詞なのにね(笑)
逆に『中央線』や『多摩蘭坂』なんかは、メロウで幻想的なアレンジがとても印象的です。“聴く”というより“浸る”という表現が似合うかな、という感じ。

一枚を通じてムーディーでアダルト。しっとりとした作品でした。




お気に入りは、
#01 『hello, my friend』(松任谷由実)
#06 『オリビアを聴きながら』(杏里)
#10 『ラブリー』(小沢健二)
#11 『エイリアンズ』(キリンジ)
※カッコ内が原曲アーティストさんです




この作品が好きなら、
・『沿志奏逢2』/Bank Band
・『「福山エンヂニヤリング」サウンドトラック The Golden Oldies』/FUKUYAMA ENGINEERING GOLDEN OLDIES CLUB BAND
・『COVER ALL HO!』山崎まさよし
などもいかがでしょうか。

あと、本作収録曲の原曲を聴いてみるのもいいかと思いますよ。




iPod nanoにも入れておきたいレベル(^-^)




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