>オリジナルフルアルバム
>タイトル:TERMINAL
>アーティスト:Salyu
>リリース日:2007年 1月 17日




久しぶりに聴きました!

いやぁ…なにこの完成度Σ(゜Д゜)
いや、リリィ・シュシュとしてデビューしてからはそれなりに時間が経ってますよ?経ってますけども、それでもまだ2作目のアルバムで、それでこの完成度ってどうなんですか?(笑)

この“完成度”ってのがつまり何なのか…ぼくの思うソレをもう少し説明させて下さい。
楽曲は、そりゃあもう、小林番長の作品なので言わずもがななんですよ。(一青窈作品にしろ小林作品にしろ)歌詞は少し抽象的で、聴き手が隙間を埋めることで初めて完成する構造。メロディは、無駄に上がり下がりし過ぎずに、“歌”があって初めて成り立つような絶妙な塩梅。
ぼくが思うに、小林さんも意図的に“歌があってこそ成り立つ(歌がないと成り立たない)メロディ”をぶつけたんじゃないでしょうか。そんで、その期待に見事に応えているんですよ。
その辺が、“完成度”という表現で呼びたい部分なんですよねぇ。
小林さん相手に、よくもここまで渡り合えたもんだと、そう思います…いや、ぼくは一般人なので、小林さんが本当はどんな人かなんてさっぱり知りませんけどね(笑)

一曲目の『トビラ』に、このアルバムのエッセンスが凝縮されている気がします。人懐っこいんだけれども単純ではないメロディ、オーソドックスなんだけど印象的な演奏、聴き手にパズルの最後のピースを委ねるような余白をたたえた歌詞、そして圧倒的な歌声。

歌声と言えば…ピッチの安定感と表現力の両方を備えたその歌声は、まさに天性ですよね。努力じゃ埋まらない溝を知らしめられます(笑)いや、もちろん、天性のものを多大な努力で昇華させてこそのその歌声なんでしょうが。

『I BELIEVE』なんかは、そんな表現力の勝利だと思います。淡々とした構成の前半ではその歌声が曲を牽引し、途中で一気にドラマチックな展開を見せるアレンジに食われる事なくテンションをピークに持っていく…いやぁ、凄い。凄いとしか言いようがない。

『故に』はその日本的な艶やかさが印象的、『夜の海 遠い出会いに』では妖しい美しさが光り、『name』などのシングル作品はアルバムに華を与えています。

ファーストの『landmark』なんかは、まだリリィ・シュシュとSalyuの間をいったり来たりしていた印象ですが、本作でSalyuとしての焦点がバチコーンと合った気がします。次作『maiden voyage』でも、それを踏襲しているように感じます。
ちなみに、最新作『photogenic』では、更に別のギアを入れた気がしますが。




お気に入りは、
#01 『トビラ』
#05 『故に』
#07 『Apple Pie』
#08 『I believe』
#09 『夜の海 遠い出会いに』
#10 『name』




この作品が好きなら、
・『Signd POP』/秦基博
・『cure jazz』/UA×菊地成孔
・『hana-uta』/ハナレグミ
などもいかがでしょうか。




CDを買って手元に置いておきたいレベル\(^o^)/




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