久しぶりに、Bradberry Orchestraさんのミニアルバム『Vol.0』('11)を聴きました!



プロデューサーの小林武史さんと大沢伸一さんのユニット・・・この情報だけで、ワクワクが止まらないですよね。いったい何が起こるのか、どんな音を鳴らすのか。

小林Pは、ピアノやストリングスを中心としたオーケストラ的なアプローチからゴリゴリのロック、さらには打ち込みを駆使したフロアミュージックまでどんなアレンジでもこなせる方である事は知っていました。ただ近年では、ピアノやストリングスを中心として比較的オーガニックな音を鳴らすことが増えていた気がするのです。ところが、Bradberry Orchestraでは打ち込みを中心としたバリバリのデジタルサウンドを聴かしてくれております。こういう音を鳴らしたくて大沢Pと組んだのか、大沢Pの手腕によりこうなったのかは分かりませんが・・・。
『Private eyes』(MY LITTLE LOVER)、『Dance Dance Dance(HOME tour 2007バージョン)』(Mr.Children)、『Mother』(Acid Test)などなど、小林Pのデジタル寄りの楽曲も大好きなぼくとしては、「久々にきたきたーっ!!!」という興奮が止まらなかった事を覚えています。

そして、これまた久々の小林Pボーカルというのも、たまらんですね(笑)この方の歌声、密かに好きだったりします。
一応、小林Pのソロ作である『Duality』('88)と『TESTA ROSSA』('89)も聴いていましたが、これらは正直難解すぎて意味が汲めずf(^_^; なので声を楽しむ程の余裕もなく(;_;) でも、Mr.Childrenさん、MY LITTLE LOVERさん、Salyuさんらの楽曲でのハモりは非常に良いアジを出されていたので、印象に残っていました。なので、今回はとても嬉しかったし、デジタルサウンドの上で響くエフェクトのかかったこの方の声は、想像以上にカッコ良かったです!

ここまでデジタルに振り切れたアルバムも、珍しいのではないでしょうか。音楽の長い歴史の中ではすでに先人たちが大概の事をやり尽くしていている感があり・・・だからかどうかは分からないけど、最近では色んなファクターを足したり掛け合わせたりしただけのような音楽が増え、結果「全部中途半端になってんじゃん(゜ロ゜)」と思う事もしばしばだったんです。が、本作は、ひたすら打ち込みサウンドに特化してる!刻むビートが心地よく、リフレインするフレーズが小気味よく、デジタルのドライな触感が快感でした。Bank Band(ap bank fes)の編曲をしているのと同一人物とは、到底思えないです。大沢Pがこうさせたのだとしたら、これだけ名の売れたプロデューサーとサシでここまでぶつかり合って実際にここまでの結果を残した大沢Pの才能も計り知れないですね。
50代にしてこの感性・・・恐るべし小林P。

今年配信リリースされた楽曲『Physical』(Bradberry Orchestra,Crystal Kay,Salyu,スガシカオ名義)は、壮大ではありますが生音も含んだどっしりとしたアレンジでした。タイアップの絡みなど色々あるのでしょうが、Bradberry Orchestraではぜひアナログよりもデジタルを、壮大さよりもノリを、ロジックよりもフィーリングを重視していただきたいなぁと、個人的には思います。
あと・・・『Lucky』、いつか音源化してくれますよね???当方、切望しております!



お気に入りは
♯1 『LOVE CHECK』
♯2 『To Be(or not)』
♯5 『kizamu』



CDを買って手元に置いておきたいレベル\(^o^)/