七尾旅人さんのアルバム『リトルメロディ』を聴きました!



優しい!優しくて・・・切なすぎます!いや、“セツナソング”“泣ける歌”的な括りに収まっている流行り歌のように、安直に「切ない」だの「会いたい」だの似通った歌詞をマイナーなコード進行に乗せただけですみたいな、そんなレベルではなくて。歌声も、楽器も、効果音に至るまでが感情を持って、痛いくらいの想いを投げ掛けてくるのです。

失礼ながら、今までに七尾さんの楽曲をきちんと聴いたことがなくて・・・端々で耳にする断片だけから、なんとなく「高い芸術度・・・芸術的すぎて、高尚すぎてぼくには理解できないあせる」って思っちゃってました。ただ今回、たまたまラジオから聴こえた『湘南が遠くなっていく』で「おや、イメージよりももっと聴きやすいぞ」という事に気付き、それで今作を聴いてみたらまぁ全部いいっ!ほんとに。前作までがどういう音楽だったのかをまだよく分かっていませんが、取り敢えず、「食わず嫌いしてきてごめんなさい」という気持ちでいっぱいです(笑)これから遡りたいです。

サーフミュージックみたいな、穏やかさと優しさに満ちています。生音は当然ですが、(おそらく)打ち込みの部分ですら、やんわりとじんわりと響いてくるんです。
そういった点ですごく落ち着く反面、前述のようなハンパない切なさも襲ってきます。午後のうたた寝から目覚めた時のような、理由も分からない切なさに似ています・・・伝わるかどうかわかりませんが汗
行きの楽しさよりも帰りの寂しさ・夏前の高揚感よりも夏の終わりの物悲しさ・朝陽の眩しさよりも夕陽の哀愁・・・感覚としては、そんな感じです。

インスト曲(インタールード?)も秀逸です。曲の余韻を広げたり、アクセントになっていたり。

ただ、『busy men』だけは・・・びっくりしました(笑)他と違うテイストだったので。まぁ、これもアクセント?



お気に入りは
♯2 『圏内の歌』
♯6 『湘南が遠くなっていく』
♯11 『七夕の人』



iPod nanoにも入れておきたいレベル(^-^)