私が社会保障を勉強し始めた頃、

社会保障に関して、いろいろ疑問(というか不満)もあったけど

メリット制は「おお!うまくできてる~」と思いました。


社会保険の保険料のほとんどは報酬できまります。

応能負担という考え方です。

(負担能力に応じてとる)


ところが、労災だけは違います。

労災はリスクが高い事業所から、たくさん保険料をとり、

リスクが低い事業所は保険料を安くする・・・という方式をとっています。


これって民間の保険と同じですね。


車の事故を何度も起こしている人は等級がさがり保険料があがる

無事故無違反の人は等級があがり保険料が下がる


という考え方。


要するに、労災の発生を未然に防ぎ、結果を出している事業所は

保険料が安くなるという考え方です。


労災の保険料はすべて事業主負担ですので

保険料支出をおさえようと思えば

労災を防げばいいということになります。


うまくできてると思いませんか?


・・・もちろん、労災隠しという別の問題も発生してしまうことになるのですが

まあ、これは今はおいときましょう


労災のメリット制、テキストで確認してくださいね。

自分のもの、家族のもの、彼氏や彼女のもの、友達のもの・・・


誰のものでも構いません。

用意できる方は給与明細を用意してください。


今まで最終的に口座にいくら入るのかしか

興味がなかったかもしれません。


でも、その明細には労使折半、総報酬制、使用者責任という

社会保険に関係する3つのキーワードが隠れています。


みなさん、保険料はいくら引かれていますか?

医療、年金、介護(40歳以上の方のみ)、雇用保険の保険料たしてみてください。

結構な金額になってますよね?

でも、その金額、保険料のすべてではありません。

なぜなら、みなさんは支払うべき保険料の半分しか払っていないからです。

それが労使折半、労働者と使用者で半分ずつ払っているということです。


次に給与明細をみると基本給だけでなく、いろいろな手当てが加算されているのがわかります。

その手当などが加算されたすべての給料に対して保険料率が適用されます。

つまり、支払われた手当類すべてを対象にして保険料の計算をするということです。

さらにボーナスの明細も確認してみてください。

ここからも保険料引かれてます。


月だけでなくボーナスも!

うーん。確かに全ての報酬から保険料とっています。

総報酬・・・だ。


最後に、なぜか労災の保険料だけ給料から引かれていません。

他の4つの保険料は給料から引かれているのに・・・

それが労災の使用者責任です。

私達労働者は労災について責任をとらなくてもいいことになっているので

保険料の負担もありません。


確かに、労災の保険料引かれていない。

使用者が全額負担してくれているんです。


今日はまず給与明細みてください。

それから保険の基本原理あたりのテキストを確認してみてください。

上の3つのキーワードが出てくるはずです!


社会保障は私たちの生活そのものであることも意識しながら。




「自分の問題にひきつけて考えて」


私の講義を受けている学生さんたちは

この言葉を何度も聞くことになります。


国家試験に出題されるからという理由で

勉強しはじめる社会保障ですが、

本当は国家試験以前に私たちが知らないといけないことだらけ。

(自分たちのために知っていたほうがよいという意味で)


「事件は会議室で起こっているのではない。現場で起こっているのだ!」

という有名なセリフそのままですが、


「社会保障の問題はテキストの中の出来事ではない。私たちの生活そのもの」なのです。


まずは自分や家族の生活のために基本的な知識をおさえて

次にそれを国家試験レベルまで持ち上げていくこと。


これが社会保障を制する近道だと思います。

(意味も解らず暗記は本当の近道ではありません)


その道のりをバックアップしていくのが私の仕事です。


だからまずは給与明細を見てもらって・・・

社会保障は生活そのものという実感を持ってもらうことから私の授業は始まります。


これからこのブログで社会保障や社会福祉に関する様々な話題を取り上げていきます。


これから国家試験にチャレンジする方、すでに巣立っていった方・・・


私が今教えている方や卒業していった方,

去年合格できなくて再チャレンジする方を思い浮かべつつ、

国家試験の出題傾向を意識しながら書き連ねます。


少しでもみなさんの力になれるように。