子どもの本音
学童保育所では、毎日子どもたちの本音を聞くことができます。
それをぜひ親御さんたちにも知って欲しいと思います。
そしてそれを伝えていくことが、私の使命だと思ってます。
さて、昨日は土曜日行われた運動会の代休で、小学校はお休みでした。
そのため、学童保育所は朝から開所し、子どもたちと長い一日を過ごしました。
朝から大雨の中、ずぶ濡れになって来た子たち。
中には、「学童に行きたくないな…」と嫌々来る子もいます。
学童では、家でも学校でも見せない子どもたちの姿を見ることができます。
私が思うに、一番素を出せる場所なんじゃないかな。
やりたいことはやりたい。嫌なことは嫌。
子どもたちにとって、意思をはっきり出せる場所があることは大切です。
ですが、「せめて学童では自由にさせてあげたい」と思いつつ、1施設70人以上の子どもがいますので、それなりに区切りの時間や決まりごとがあり、中々そのようには行かないのが現実です。
話は戻り、昨日の朝の会の出来事です。
日直さんが立って挨拶をしたいのに、いつも通り中々静かになりません。
ようやく静かになり始めると、誰かが大きな声を出したり、ドンドンと机を叩いたりします。
それで私が、「〇〇君、机を叩かないよ」「〇〇君、今は話さないよ」と声を掛けると、お決まりのように余計机を叩き、余計話しをする始末。
そして、それを見ていた子たちも机をワザと叩いたり、話出します。そしてこれまた近くの子もザワザワとします。
もうね、これ毎回お決まりのコース笑
私としては、いつも怒るより、「何でこの子はワザとこういうことをするのかな?」と、子どもたちのその時その時の言動に対して疑問が沸くので、よく子どもたちに問い掛けます。
そこで今日は時間もありましたし、人数も少なかったので、こう投げかけてみました。
「なぁなぁ何でみんないつも、やめてと言ったことをやるのかな?いや、先生怒ってるんと違って、みんなの気持ち聞いてみたいなと思って」
そう言うと、何人かの子が「はいはーい」と言って手を挙げてくれました。
私は、一番初めに手を挙げた4年生の男の子に、「じゃあ〇〇くん教えて」と、どんな答えが返ってくるんだろうとワクワクしながら尋ねました。
するとその4年生の男の子は得意気に立ち上がってこう言いました。
「それはな先生、構って欲しいからや」
「え、構って欲しい?だって先生注意しとるやんか。そやのに構って欲しい気持ちなん?」
私がそう返すと、その子は続けてこう言いました。
「そやで、なぁみんな構って欲しいからやんな?」
すると周りの子たちから、「そうやでそうやで」と返ってきたのです。
「わぁそうやったんか〜そしたら先生、後でみんなに構いに行くわな」
こう返して、話は終わったのですが…
改めて後で、「そうなんかぁ」と思いました。
そういえば大人もそうだよなぁ。
構って欲しい時、わざとしつこくしません?(実は私も)
「構って欲しい」という言葉が恥ずかしくて言えなくてね。
そして子どもたちも同じ、「構って欲しい」の裏返しで、わざと嫌がることをするんですね。
確かに、私の子どももそうだな。
「やめて」「ちょっと静かにして」と言うと益々それをします。
「そうか…構って欲しいんか」
すると、たちまち子どもたちが愛おしくなってきたのです。
ね、めちゃ愛おしくなりませんか?
子どもたちは毎日、突然叩いてきたり、荒々しい言葉を使ったり、あらゆる反発をしてきます。
でも本当はみんな、心の奥底ではこう思ってます。
「構って欲しい」
「私のことを見て欲しい」
「僕の話しを聞いて欲しい」
「こっちを向いて欲しい」
その気持ちを隠してわざと反発することで、色々な心のサインを出しているんですね。
そう思うと、子どもが愛おしくなりますし、掛かる言葉も変わりませんか?
そして心を許しているからこそ、わざと悪ぶった態度を出しているんですね。
そう思うと、親は心が軽くなりますし、お子さんに対して優しい気持ちになれますよね。
もちろん、わざと嫌がる言動に対して肯定的になろう、褒めてあげようと言っている訳ではありません。
ただ、そういった子どもの表現が、「構って欲しいの裏返しなんだな」と思うことで、これまでとは見え方や捉え方が変わり、愛情が湧いて、自然と掛ける言葉が変わってくると思うんですよね。
それがお子さんとの良い関係性に繋がりますし、子どもの自己受容も育まれますし、そこから子どもの自己肯定感も高まります。
ですので、ぜひぜひ子どもたちの生の声を心で感じてあげてくださいね。
最後に…家に帰って夫に、「なぁ何で子どもはワザとやめてと言ったことを余計やると思う?」と尋ねると、こう返ってきました。
「それはあれやろ、目立ちたいんやろ」
子どもの本音をこうやって語り合うのもおススメですよー♪