久々にキッチンサリーのランチへ。
ほぼ満席の賑わい。
空席を探して、テラスに向かうカウンター席に栞ちゃんの背中を発見した。
その隣にそっと座る。
私に気づいて穏やかに微笑みかけてくれる栞ちゃん。
ボーーーッと外を眺めながら料理を待つ。
実のなる木たち。ピザ窯。田んぼ。。。
「いい天気だね。」「いい景色だね。」「のどかだね。」
ポツ・ポツと話しかけると、栞ちゃんも「のどかですね。」と、リピートしてくれる。
ふと、思った。
「気がつけば、いつのまにか一つ夢がかなっていたんだ」と。
数年前、東京の青山を歩いていた時のこと。
「ダウンステアーズ」という半地下のカフェを見かけた。
なんだか気になる、なんてことないのにカッコいい店の予感。
こらえきれず階段を降りて、店の中に入ってみた。
そう広くはない店内の中央に大きなシェアーテーブル。そして壁に向かったカウンター席。
軽くてヘルシーなランチメニューと、素朴なケーキメニュー。
予感の通り、そこにあるもの、もう全てがさりげないけど洗練されていてかっこいい。
カウンター席に座ってランチをしていた女性。
お互いに緊張のない自然体の空気で、会話もないままに食事をしている。
後ろ姿だけど、出で立ちや振る舞いから、このビルの中のどこかで働いている方々だろうと、うすうす感じた。
後になって、いろんな情報が繋がった時、
あのカフェは、ソニアパークさんというデザイナーが運営する店だったこと。
ビルの中には、ソニアパークさんのブティックがメンズ・レディース・雑貨・・・と何軒か入っていて、そこのスタッフが昼食を食べる場所としても作ったカフェであることを知った。
ソニアパークさんはデザインだけでなく、その思想も私にとって憧れの人。
あんな素敵な店で、お客様がランチをしている、その傍でスタッフも同じものを食べることができる。
さりげなく空間がシェアーできていて、自分たちが食べたい美味しくて安心な料理を、お客様とも分かち合えることができる。素敵なことだ。
それからずっと私の頭に「ダウンステアーズ」のことがあった。
鉄輪で津也子さんにスタッフのお昼ご飯を作ってもらえるようになって、それが地域の人や湯治客の方々にもだんだん使っていただけるようになった。
それは私が理想に描いた、東京青山の「ダウンステアーズ」を、柳屋なりに鉄輪なりに実現したもの。
そして、今日、サリーでもいつの間にかそのことが実現できていたことに気づいた。
背中に聞くお客様の穏やかな会話。BGM。
カヴァレリアルスティカーナの間奏曲がピアノアレンジで流れている。
そして、カウンターに並んで、ランチをしている栞ちゃんと料理を待つ私。
二人の背中は、あの時私が「ダウンステアーズ」で見た、ソニアパークさんのスタッフの背中なんだ!
その重なりに気づいた時、いつの間にか夢を叶えていたこと、叶えてもらっていたことに気づいた。
そんな今日は、記念日だから、この記念日にブログを始めることにしました。