『マンガの描き方――似顔絵から長編まで』(1977年・光文社)
漫画の神様・ 手塚治虫先生の著作『マンガの描き方』にこんな言葉があります。
「しかし、漫画を描くうえで、これだけは絶対に守らねばならぬことがある。
それは、基本的人権だ。
どんなに痛烈な、どぎつい問題を漫画で訴えてもいいのだが、基本的人権だけは、断じて茶化してはならない。
それは、
一、戦争や災害の犠牲者をからかうようなこと。
一、特定の職業を見くだすようなこと。
一、民族や、国民、そして大衆をばかにするようなこと。
この三つだけは、どんな場合にどんな漫画を描こうと、かならず守ってもらいたい。
これは、プロと、アマチュアと、はじめて漫画を描く人とを問わずである。
これをおかすような漫画がもしあったときは、描き手側からも、読者からも、注意しあうようにしたいものです」
私は漫画は人を楽しませるもので人を傷つけるものであってはならないと思っています。
近年、問題になっている青林堂等のいわゆるヘイト的な漫画は漫画として認められないし、認めてはならないと思っています。そしてそのような作品を描く作家も漫画家として認めてはならないと思っています。
近年「表現の自由」の問題が度々、問題になり議論されてきましたが、「表現の自由」とは「言論の自由」と同様に「他人の権利と尊厳」を侵害しない範囲でのみ許される物です。
「これをおかすような漫画がもしあったときは、描き手側からも、読者からも、注意しあうようにしたいものです」
神様・手塚治虫のこの言葉を忘れてはならない。
当ブログは漫画の評論・議論・検証だけでなく、そのような漫画に対して厳しく批判していきます。
手塚先生が残してくれたこの素晴らしい「漫画」という文化を守るためにもー