ルノワール展 | 水底の本棚

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しがない書店員である僕が、
日々読んだ本の紹介や感想を徒然なるままに書いていきます。

書店のオシゴトの様子なんかも時々は。
本好きの方、ぜひのぞいてみてください。

国立新美術館で開催されている「ルノワール展 伝統と革新」に行ってきました。


平日休みが簡単にとれる書店員というのはこういうときいいですね。

(そのぶん、土日に休みづらいことにはこの際目をつぶる)


ルノワールの描く裸婦は、豊満な体型の女性が多く、それも下半身がやたらふくよかな……まあ、現代日本で言えば、


おばちゃん体型。


ルノワール本人は、


「もし、女性の胸と尻がなかったら、私は絵を描かなかったかもしれない」


と言ったとか、言わないとか。


気持ちはわかるが、これがルノワールの言葉でなければ、ただのヘンタイさんだ(笑)


でも、ルノワールの絵画にエロチシズムはないんですよね。


妙な寓意もない。


ごちゃごちゃした抽象的なものが盛り込まれていて眉をしかめながら鑑賞しなければいけない絵画より、奇麗なもの、素敵なもの、愛らしいものをシンプルに描いているだけのルノワールの絵画が僕は大好きです。

最後にルノワールの言葉をもうひとつ。



「世の中にはもう不愉快なものが溢れているではないか。わざわざ芸術の中に不愉快なものを描く必要もなかろう」