退職の報告をするとともに、転職活動に取りかかる人もいるだろう。退職日までに転職先候補の企業に面接に行く場合、必ず聞かれるのが退職理由についてである。
もしも退職理由が人間関係に関する事であっても、正直に伝えるのは避けた方がよい。現場の実態を知らない採用担当者にとっては、どうしても恨みつらみに聞こえてしまう。そして、新たな職場でも人間関係で揉めるかもしれないと受け取られるためだ。
退職理由は前向きな理由が望ましい。初めて会う採用担当者にマイナスな印象を与えないように、人間関係のトラブルをはじめネガティブな理由は封印するといいだろう。
いくら自分が退職すると決めても、会社側は必ずしもそれを受け入れてくれるとは限らない。そのため、もし自分が退職をしようと考えた時にまずしなければいけない事は、理由を考える事だろう。
書面上では一身上の都合と書いたとしても、実際に仕事をする上で、上司と直接顔を合わせた際に詳しく聞かれる事もあるからだ。しかし、その際に家族の介護や自分の病気の都合でなどと言ってしまうと、引き止められてしまう可能性が高くなる。なぜなら、会社側にとって本人の病気や家族の介護で解雇する事が出来ないためだ。
そうなってしまわないためにも、上司が納得の出来る内容を準備しておく必要がある。ほとんどの会社では、上司は部下を辞めてしまう事を好んでいない。それは、部下が辞めるという事は、上司の管理責任に何かしら問題がある事になるためだ。
また、退職を認めてもらった場合でも、途中で気持ちに変化が出てしまう人も多いようだ。こういった気持ちになる理由は、ただ刺激が欲しかっただけなのだ。そのような優柔不断な態度は会社に対しても失礼にあたるため、辞めると決めた際には、もう一度なぜ辞めたいのかを考え直すといった心構えが必要になる。そして辞めると伝えたら、自分の後継ぎになる人にしっかりと仕事内容を伝える事がマナーとなる。自分がいなくなった後でも、問題なく仕事が円滑に回るようにしておかなければ、辞めた後でも自分が振り回される事になるので注意が必要だ。
介護の仕事をしていると、退職を考えるほど悩むこともあるだろう。工夫や努力をしても状況が変わらないのであれば、より働きやすい職場へ転職するために今の職場を退職をするのも方法だ。
しかし、退職時には意外と手間がかかることが多い。それでも、きちんとした手続きで退職するのが望ましいといえる。退職には手続き上の規定があり、その手順を踏む必要があるのだ。
介護施設での仕事は、特に人間関係に配慮して職場を離れるのがベストだろう。介護の仕事は、多くの人と関わりながら業務を行う。施設で共に働く職員は、協力して仕事をこなすパートナーだ。また、介護サービスを提供している要介護者とも交流がある。施設での密接な人間関係を持つ中で、突然退職するのは問題があるだろう。
できれば、時間に余裕を持って、退職する旨を関係者に伝えておいたほうがいい。職場を離れることになれば、そこには別れが存在する。施設で働いている間に築いた人間関係が終わりを迎えるのは惜しいものの、きちんとした別れを心がけるのがふさわしいのだ。仕事を辞めた後も、職場で知り合った人たちとコンタクトを取る手段はある。手紙やメールでの交流は、仕事を辞めたあとも続けられるだろう。こうした離職後の交流が保てるのも、きちんとした別れを経ているからこそである。
職場を綺麗に離退職することができれば、次の仕事へ気持よくチャレンジできのだ。新しい職場では、また新たな人間関係が築かれるだろう。こうして仕事を続ける中で、転職や退職と共に人間関係にも変化があり、上手に出会いや別れを繰り返すのが理想である。
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