付き合い始めた頃は週の半分以上を一緒に過ごしていて
会う度に行為もあった。

当時私は今ほど性欲がなく
彼にも付き合う前から「そんなに性欲が強いほうではないと思う」と聞いていた。

ではなぜそんなにエッチをしていたのか。

これは後々話し合いがあってわかったことなのだが
もともと私はラインや電話を頻繁にするタイプではなく
対してマメに報連相!が心得の彼は
本当に自分のことが好きなのか?
返事がない間他の男と過ごしているんじゃないか?
と不安駆られ、それをかき消すように求めてきていたようだ。

「しすぎて嫌じゃない?もっと少ないほうがいい?」と聞かれ
「全然嫌じゃないよ。でも後々に回数が減っていく可能性があるなら
 最初だけいっぱいしすぎると、辛くなるかもしれない。
 あるものがなくなると、やっぱり悲しくなるから」
そう答えたことがある。

それでも付き合いたてというのは欲が抑えられないもの。
求められるのは嬉しいし、誘われると必ずしていた。


正直に言えば、気分が乗らない時も悟られぬよう応えていた。
それは《自分の気分》より
《好きな相手に喜んでもらうこと》の優先順位が高かった故だ。

しかし、誠に残念ながら
想像した通りになってしまったわけである。

彼に指摘されて以降
連絡の頻度も意識して増やし、特別な用事がない限りは
毎日会いに行くようになったのだが
それが良かったのか悪かったのか、今となってはわからない。

逆の立場になって思う。
嗚呼貴方は《相手にしてあげたい》より

《自分がしたくない》の優先順位が高いのね。
もう貴方にとって私は
特別で、大切にしたいという存在ではなくなってしまったのね。


なんて切ないんだろう。