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最近、MVNO市場が盛り上がっていることもあり、ITmedia Mobileでも連日格安スマホ関連の記事を掲載しています。次々に発表される端末の記事を書いていて、ふと気になる

ことがあります。

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 どれも端末スペックが似ている……?

 例えば国内向けの格安スマホの場合は、1.2GHz駆動のクアッドコアプロセッサの端末が多く見られます。開発時期が近いとどのスマホも使われている部品が似たものになり

ますが、低価格帯端末は開発コストの事情も絡んでくるようです。

 その1つに、チップセット市場でシェアを握る米Qualcommが製造メーカー各社に提供している「Qualcomm Reference Design」(QRD:クアルコム リファレンス デザイン)の

影響があると言われています。あらかじめ用意された完成品のベースを使うことで、スマホメーカーや製造を請け負うOEM(Original Equipment Manufacturer、委託者のブラ

ンドで製品を製造すること)/ODM(Original Design Manufacturing、委託者のブランドで製品を設計?生産すること)企業が低コストかつ短期間でスマホを開発できる仕組み

です。

 この仕組みはあまり大きな開発費を掛けられないミドルレンジやエントリークラスのスマホ開発で多く採用されているといいます。ミドルレンジモデルは世界的に見て多く

の国で需要が見込まれており、その結果よく似たスペックの製品が量産されているようです。

●各社がアピールする“ちょっとプレミアム”なミドルレンジ
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 所変わって、3月2日~5日にスペイン?バルセロナで世界最大規模のモバイル関連見本市「Mobile World Congress 2015」(MWC 2015)が開催されました。日本で漠然と感じ

ていたミドルレンジ化の波を、異国の地で体感することとなるのです。(むしろ世界的な流れが日本にもやって来たという感じでしょうか)

 ご存じの通り、MWC 2015で新たに発表されためぼしいフラッグシップスマートフォンはSamusungの「Galaxy S6 edge」「Galaxy S6」、HTCの「HTC One M9」の3機種で、ソニ

ーモバイルコミュニケーションズが発表した「Xperia」のフラッグシップモデルはスマホではなくタブレットの「Xperia Z4 Tablet」でした。
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 一方で、ソニーモバイルが「スーパーミッドレンジ」と位置づける「Xperia M4 Aqua」を発表したり、LG Electronicsも新たに発表したミドルレンジ4モデルのうち上位2機

種を「ミドルハイエンド」(LG広報)と呼んだりと、ほかのミドルレンジと差別化した“ちょっとプレミアムなミドルレンジ”をウリにする企業が目立っていました。

 国内にいると米AppleのiPhoneを始め、シャープ、富士通など国産メーカーのキャリア向け端末などは基本的にハイエンドモデルです。しかし、世界的に見ると高額なハイエ

ンドモデルが売れ筋の市場はごく少数で、国内市場が頭打ちになっていることからも分かるように、先進国が中心のそうした市場は成長性が低いとされています。

 企業にとっては開発費が莫大(ばくだい)になるハイエンドモデルだけに注力することはリスクが高く、海外市場や国内のMVNO市場向けにミドルレンジモデルを投入する国

産メーカーも少なくありません。例えば京セラは北米市場を中心に世界各国で高耐久スマホを法人向けに提供していますし、富士通も国内向けにSIMロックフリー端末を投入し

ました。MWC 2015では、両社とも事業的に基盤のある法人向けにブースを展開していたことが印象的でした。
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 そんな中、Samusungは例年通りフラッグシップモデルの大規模な発表イベントを開催しました。ここには「Galaxy」というブランドの価値をさらに高めて、ミドルレンジモ

デルだけでなくハイエンドモデルでも勝負していくぞ――という同社の意気込みが感じられます。

 MWC 2015では、国内メーカー3社がWindows Phoneを発表したことも話題となりました。これも米Microsoftがハードウェアの開発面でメーカーに要求する基準を緩めただけで

なく、QualcommがWindows Phoneでもリファレンスデザインを提供するようになり、端末開発がしやすくなったことが関係しています。

●加速するスマホのコモディティ化

 QRDの提供や、ODM/OEMメーカーの台頭などさまざまな要素が重なり、スマホのコモディティ化が進んでいる――そう感じていた折に、帰国して間もなく「VAIO Phone」が発

表されました。

 日本通信とVAIOが提供するVAIO Phoneは、台Quanta Computerが委託を受け製造したもの。外観やスペックがパナソニックのAndroidスマートフォン「ELUGA U2」に類似して

いることに加え、端末価格がELUGA U2より約2万円高い5万1000円(税別)であることなどが火種となり、ネットではVAIO Phoneに対してさまざまな意見が飛び交いました。

 これも、先ほどの「スーパーミッドレンジ」のように、国産のVAIOブランド(VAIOはデザインを監修)を付加価値として、ミドルレンジモデルにプレミアム感を演出したも

のです。端末がコモディティ化したため、モノ以外の付加価値(ここではブランド)で差別化を図ろうという考えです。ここまで炎上した理由は定かではありませんが、スペ

ックと比べて消費者が予想していた価格よりも高いということが要因の1つになっているのではないでしょうか。
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 ブランドでコモディティ化の波を乗り切ろうという流れは、スマホだけにとどまりません。MWC 2015では、数多くのウェアラブルが展示されました。LGやHuaweiなどは、高

級腕時計を意識したデザインのスマートウォッチを発表しています。また、3月19日(現地時間)には、仏LVMH傘下のスイス高級腕時計メーカーのTAG Heuerが、米Intelおよび

米Googleと提携してスマートウォッチを製造することを明らかにしました。

 ブランドイメージを非常に大事にする高級時計メーカーがウェアラブル市場に参入することに驚いた人も多いのではないでしょうか。そのほか、MONDAINEやファッションブ

ランドのGucciなど各社がこぞってスマートウォッチを発表しており、“ポストスマホ”と言われていたウェアラブル端末が、すでにブランドやデザインで勝負しなければなら

ない時代になってきたのだなと実感します。

 テクノロジーの進化により、ほかの製造?販売業界と同じようなコモディティ化の波がモバイル/ウェアラブル業界にも迫ってきている――MVNOやMWC 2015の取材を通してそ

れらがいよいよ現実味を帯びてきたように思います。モノが均質化する中で付加価値を付けるには、ブランド、デザイン、独自機能やほかの機器との連携、新しい使い方の提

案などが考えられます。

●スマホのコモディティ化、その先にあるものは?
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  今後ますますテクノロジーが進化していくと、もはや個人でスマホを自由にデザインできる時代が来るかもしれません。2015年1月には、Googleの「Project Ara」というモ

ジュール式スマートフォンの開発者向けイベントが開催されました。これは、機能ごとに基板をブロック化し、必要なモジュールを選択することで、好みに合ったスマートフ

ォンをパズルのように組み立てて作ることができるというものです。

 共通するパーツを各ユーザーが組み合わせることで自分だけのオリジナルスマホを作れる未来も期待できます。コモディティ化が進んだPCでは、HDDやSSD、グラフィックス

カードなど各パーツを買って自作するのは当たり前の時代になりました。次はスマホを“自作”する時代も予測されています。長く愛用しているけれどハードウェアスペック

がソフトウェアに追いつかずに動かなくなってしまった……という端末も、プロセッサを入れ替えるだけで現役復帰させることができるようになるかもしれません。
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 今、スマホで個性を出すためには、自分好みのケースを装着したり、壁紙を設定したりするくらいしか方法がないですが、「自分だけのスマートフォン」(スマホですらな

いかも?)を自作して個性を出せるようになると面白そうですね。
 アップルウォッチの予約販売が4月10日から始まり、24日から発売されるとアナウンスされています。「アップルウォッチは売れるのか?」と市場の関心も高まってはいます

が、iPhoneやiPadの時ような熱狂が見られないのも事実です。仮に売れたとしても、この製品を長く使い続けるだけの価値があるのでしょうか? そもそも私たちは、アップ

ルウォッチに何を期待するのでしょうか?
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スマートウォッチは“チラ見”デバイスであるべきだ

Apple Watchは売れる? そもそも何に期待をするの?
[写真]わずか1時間たらずで1億円の出資を集めたPebble Time
一部の先進ユーザーはすでに落胆した
 2015年2月25日、スマートウォッチの「Pebble(ペブル)」が、より軽量でカラー表示が可能な新モデル「Pebble Time」をアメリカのクラウドファンディングサイト「キッ

クスターター」で発表しました。それから、わずか1時間もたたないうちに1億円の出資を集め、関係者を驚かせました。

 しかし、Pebbleが出資を募っていた、そのさなかの3月に、アップルがアップルウォッチを発表したのです。「アップルウォッチに寝返るユーザーが出てくるのでは?」とい

う懸念もありましたが、アップルのイベントのおかげで、かえってPebble Timeのキャンペーンが勢いづく結果となりました。
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 アップルウォッチに期待していた先進的なユーザーが、アップルの発表に落胆し、Pebble Timeに加勢したと見られています。

価格とバッテリーで勝ち目なし
 しかし、ユーザーはなぜアップルに落胆し、Pebble Timeに加勢したのでしょうか?

 Pebbleは、アップルに負けじと根強いファンを持っています。これまでに、全世界で100万台を販売。開発コミュニティーも活動的です。本来、対応していない日本語表示も

非公式でやや不完全ですが、表示できるようになっています。
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 Pebbleの魅力の一つは価格です。現行モデルの価格は100ドル(約12000円)以下で、4万2800円のアップルウォッチに比べ、大きな価格競争力を持っています。バッテリーの持

続時間は数日。アップルウォッチは1日持たないと言われています。もっとも現行モデルの盤面は白黒ですが、「Pebble Time」ではカラー化され、こちらは7日のバッテリー持

続時間をうたいます。

 電子デバイスですので、充電は欠かせませんが、時計として使う場合、毎日の充電がわずらわしいという声は、既存のスマートウォッチユーザーからはよくに聞こえてきま

す。
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 価格とバッテリーの持ちをPebbleと比べた場合、Pebbleに軍配が上がるでしょう。この点において、先進的なユーザーはすでにアップルウォッチに落胆したと言えるかもし

れません。