東ローマ。
ローマ帝国が西と東に分裂した後、
1000年も「全世界の支配者」
という幻影を巧みに操りながら、
次々と押し寄せる敵から身を守り抜き、
その輝かしい歴史を刻んだ国。


ヘレニズム文化の後継者として、
荘厳で華麗なビザンチン芸術を生み出し、
コスモポリタンの都として、
多くの芸術家たちを集め、
柔軟に、そしてしたたかに、
複雑な国際情勢を

生き抜いた千年王国の全貌。


この魅力的な東ローマ。

学生時代に日本史を専攻したから

世界史は大ざっぱ学習だった。

そのせいか、

最近世界史の番組があると

ついつい観てしまう。

さすがBS放送はNHKも民放も

なかなかの啓蒙番組が多い。

どこも行くあてのない休日に大歓迎です。


今日の放送は、
【第四話】

「十字軍に救いを求めた大国の誤算」 
11世紀急速に力を増した

イスラーム王朝セルジューク・トルコ。
それに対抗するため、

時のアレクシオス1世は、
ローマ教皇に援軍を求めた。
教皇は、西欧の諸侯に呼びかけ、
第1回十字軍が派遣された。

犯罪者や貧しい人々が

傭兵となって十字軍へ。

しかし、

やがて帝国とヴェネツィアとの軋轢から、
第4回十字軍の軍勢は

コンスタンティノープルを占領し、
東ローマ帝国の宮廷と貴族、
官僚は各地に亡命政権を樹立した。
それは、やがて訪れる滅亡の始まりだった。


次回が最終回。

「滅びゆく「全世界の支配者」

15世紀、皇帝が援軍を求めてイタリア、

イギリスを訪れたにも関わらず、

ついに帝国は滅亡の時を迎える。

以後、コンスタンティノープルは、

イスラーム王朝のオスマン帝国領となる。

しかし、

1000年の間に培われたビザンツの文化は

東ヨーロッパに引き継がれていった。

そして、また分裂と抗争のバルカン半島史もここに始まったのだ。


美はまさに

イスラム教とキリスト教の軋轢が

生み出した産物だね。