アリューシャン列島海が、

真っ黒い鳥で覆われはじめた。

生き物の大集結。

海鳥のハシボソミズナギドリだ。

これがこの地の猟師でさえ

観た人が少ないと言われる・・・・

アリューシャンマジック。

海鳥はオキアミを食べに来ている。


オキアミこそがマジック源流。

海峡に流れ込む2つの海流、

暖流と寒流が作り出す大きな白波が

エサになるオキアミの大発生を

教えてる。

白波を目指してくるのだ。


それをめがけてニシンもくる。

ニシンはオキアミを囲い込む。

それを目がけて海鳥がくる。

ニシンと海鳥が協力してオキアミを

食べている。


クジラもきて、

伊豆の鳥島からアホウドリもくる。

体が大きく、海中に潜れないアホウドリは、

海面に漂うものしか食べることができない。

大きなクジラ同士がぶつかり合って

魚が巻き込まれて死に浮かんでくる。


彼らは遙か5000㎞を旅し、

マジックの後の水面に浮かぶ死んだ魚や、

食べ残しのオキアミを食べにやって来た。


大きなクジラがオキアミを食べ

浅瀬に迷い込んでしまったりする。

その肉を陸の生物が待っている。


日本から5000キロ離れたアリューシャン列島。

そこで夏に起こる驚くべき自然現象、

「生き物の大集結」こそが

アリューシャンマジック。


壮大な地球の果てから

この地に大結集する生き物。

人という天敵が入り込めない

厳しい自然の果ての地でもある。


動物の生命力は素晴らしい。