3日目は朝から松江市内の観光です。
この日は、雨が降ったりやんだりの空模様でした。
気温もぐっと下がり、ニットにコートにマフラーで観光です。
朝、バス停で並んでいるとき、「あげ、そげ、ばけ。」と書かれたポスターが気になり、友人と「あげ、そげってどういう意味なんだろうね。知りたいけど誰に聞けばいいの?」と話していると、「そげだねは、そうだねって意味ですよ。あげだねも、同じ感じです。」と地元の方と思われる女性が優しく話しかけてくれました。
バスの中で、「島根は素晴らしいですね。」とお話しすると、その方は「そんな風に言っていただけて、とてもありがたくて嬉しいですが、島根は田舎ですから。」と控えめな様子で、謙遜されて「ご旅行を楽しんでください。」と言って、バスを降りていきました。
きれいな方だったので、「きっと心もきれいなんだろうね。」と友達と話しながら、バスを降りて小泉八雲記念館へ歩いてゆきました。
道すがら、つくづく感心したのは、街路樹の松の素晴らしさです。
樹齢数百年の、それは立派な松が、連なって植えられている様子は、とても美しく品格があり荘厳です。
「小泉八雲記念館」は、八雲のひ孫(小泉凡)さんが館長をされています。
そのおかげでしょうか、八雲ゆかりの品が、とても良い状態でたくさん展示されていました。
展示の内容も、温かく、愛にあふれていて、八雲から妻セツに送られた手紙など、思わず涙してしまうような、感動的なものも、いくつもありました。
とても充実した内容で、時間を忘れて見続けてしまいました。
八雲とセツの間には3人の男の子と1人の女の子がいたのですが、皆さんとても美しく、成人した子供たちが写っている写真をみて、団体旅行のご婦人方が「イケメンね~。」とため息をついていました。
続いて、記念館のすぐ隣にある「小泉八雲旧居」へ行きました。
八雲の著書『知られぬ日本の面影』を読んだ時から、八雲の愛した庭はどんなに素敵な庭だったのかしらと想像で胸を膨らませていました。
お庭は、八雲とセツが住んでいた当時のまま残されていて、思った通りの、とても素晴らしいものでした。
八雲が愛した三方の庭が眺められる場所に座ると、幸せな気持ちが伝わってくるようでした。
小泉八雲旧居を出て、松江城のお堀沿いを歩いて、武家屋敷に向かいました。
美しい松並木の道は、城下町らしい面影が残っていて、雨に濡れて輝いていました。
武家屋敷は、玄関から座敷、当主の居間まで実際に入ってみることができます。
座敷は格式高く、書院棚があり、釘隠しは九曜紋でした。
一方、当主の居間の釘隠しは、ふくら雀。ぷっくりしている姿が可愛らしい。
遊び心が感じられます。
お庭は、すっきりとした素朴なつくりで、質実剛健な感じです。
昨日見た松江城を思い出しました。
途中、ふらっと訪れた田部美術館は、建築の美しさが印象的でした。
美しい街並みを眺めながら、楽しみにしていた不昧公ゆかりの茶室・明々庵を訪れました。
茅葺屋根が可愛らしいです。
ここでは、友人が事前に予約してくれた「茶室〈明々庵〉特別ご案内コース」を体験しました。
このコースは、期待を大きく上回るものでした。
案内してくださった方のお話は大変すばらしく、興味深い内容に自然と引き込まれました。
茶の湯にとどまらず、国宝松江城や不昧公の治世に至るまで、松江の歴史をわかりやすく、楽しくお話しくださいました。
松江の歴史をとても大切にされていることが伝わります。
親切で丁寧なご案内に、心から感謝です。
その後、松江歴史館を訪れました。
武家屋敷を思わせる漆喰塗りに、いぶし瓦の屋根が美しい、趣のある建物です。
館内は畳敷きで清潔に整えられていて、靴を脱いで、リラックスして観覧できました。
先ほどのお話のおかげで、実物の資料を前に、松江の歴史を一つひとつ確かめるように振り返ることができました。
3日間の旅を終え、松江からバスで出雲縁結び空港へ向かいました。
空港では、美味しい出雲そばをいただきました。
島根の旅は、想像以上に心に残るものでした。
まるで歴史の宝箱のような場所だと感じました。
美しい街並みや建物が、昔の姿のまま大切に守られ、今に残されていることに感動しました。
そこには、土地の歴史を大切にする人々の思いが感じられます。
地元の方々はそれを「田舎ですから」と謙遜されます。
その謙虚さは、島根の人の美しい資質であり、美徳だと感じました。
島根での出会いや思い出に感謝しつつ、またいつか訪れたいと思います。












