奪う力に目覚めた少年・カイ。
その代償として流れ込んでくる「感情」と「記憶」。

激しい頭痛と心のノイズに襲われる中、
カイは能力犯罪監視局の“ある少女”と出会う──。

構図：廃ビルの床に座り込むカイ。目を閉じ、額を押さえている。
セリフ：
カイ（モノローグ）《……誰だ……この声……この怒り……》
《俺じゃない……なのに、消えねぇ……！》

構図：涙を流していることに気づかず、混乱しているカイ。
セリフ：
カイ「……は？なんで……泣いてんだ……おれ……」
《感情が……バラバラだ……！》

構図：遠くから感情の波に反応して現れるアイ。黒髪ロング、鋭い目つき。
セリフ：
アイ「ここね……“共鳴反応”が異常だったわ」
《対象発見。感情が……入り混じってる》

構図：立ち上がるカイと、冷静に睨むアイ。対峙する2人。
セリフ：
カイ「……誰だよ」
アイ「能力犯罪監視局、実習生のアイよ」
「あなた、“奪った”わね？」

構図：アイが指先を光らせ、自身の能力を発動（感情を読み取る描写）。
セリフ：
アイ「感情のズレが激しい……」
「これは、他人の“怒り”……“絶望”……」
カイ「やめろ……入ってくるな……！」

構図：アイが一歩近づき、静かに語る。カイは拳を握って耐える。
セリフ：
アイ「感じたのね。奪った相手の痛みを」
「それって、すごく……怖いわ」

構図：カイがアイに背を向けるも、足を止める。
セリフ：
カイ「……この力、どうすれば……いいんだよ」
アイ「なら来て。監視局なら、道が見えるかもしれない」

構図：アイの差し出した手を見つめ、ゆっくりと握るカイ。
セリフ：
カイ「……信用は、してねぇ。でも……試す」
アイ（微笑）「それで十分よ」

【第3話】「監視局の少女」
能力犯罪を追う少女と、能力を奪う少年。
二人の歪な関係が、世界を動かす鍵となる――。

【番外編 ABILITY HUNT 第2話】感情の代償