元カノの話
もう何年も前の話

その彼女は「壮絶」そんな言葉じゃ括れないくらい驚きの人生を歩んでた

実家は都内の高級住宅街
幼少期から塾や習いものの毎日に反発、反抗、そこから親のしつけという名の暴力、虐待
中学で家出繰り返し、事件を起こす
保護観察、親の別居、親父とその愛人との三人生活、親父の猥褻強要
自立して都外の高校へ、バイト三昧、事件の噂が広まり、中退
結婚、夫の実家の借金苦、夫の浮気、離婚
立川でロータリー暮らし、キャバ転身
歌舞伎移店、店内NO.1へ


細かく書けばまだまだ書き足りない
俺は彼女に何度も「自伝」いつか書きなよって言ってたっけ

いまだに覚えてるよ

真冬の真夜中星空の下「××××」って泣き叫んでたあなたと震えながら抱き締めあってたこと


俺の人生を大きく変えてくれたあなた
共に暮らした1年という月日
新たな一歩を踏み出す決心をくれた
そんなあなたさえたくさん傷つける言葉を吐いた
特に今でも後悔してる台詞

「おまえが親になったって、同じように子供を虐待するんだろうな」



「遺伝」そんな言葉を盲信してた
幼少期の経験が人間形成に与える影響は大きいだろう
だけど「運命」みたく全てが決められてる道理なんてない

痛みを知っているからこそ、繰り返さないこともあるはずだってこと忘れていた
だからあなたが、離婚した夫の再婚相手の子供の面倒を見てると知って
「もう二度と逢いに行くな」って俺は最初は怒ってしまってた

「母親のいないあの子には、私しか頼る人がいないから。行かないでと泣かれて放っておける訳がない」
「血の繋がりが無くたって関係ない」


今でも子供には逢いに行っているの?お金を送っているの?

あなたは毎日毎日凄い頑張って働いていたね
それに比べて俺は…

特にここ最近はゲームという「現実逃避」に逃げていた
見たくない現実から逃げていた

「震災」という大惨事により俺のリア事情も激変、いやきっと、終わりはいずれ訪れるものだったのかもしれない

遅かれ早かれ同じ結末が待ち構えていただけだろう


未来は闇に包まれた


考えたくないから、1人で部屋に居ると嫌でも考えてしまうから、毎日朝から晩まで「仕事」という名の「自由」に明け暮れる
今はこれしかない

あるとしたら、夜の世界か…

縋るものだってなにもない
最も大切だったあの人にさえ
「おまえは人間のクズ」
そんな後悔だらけの言葉を吐いて終わりを迎えた


あぁそうだな

「後悔」ばかりが「人生」





そして

俺が

一番の


クズだ………