CUBE-キューブ- -2ページ目

CUBE-キューブ-

オリジナルの自作マンガの小説ver.です!!
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4月9日。

よく晴れた日だ。

そう思いながら空を見上げ、歩いていた。

その時、

「うわっ!」

何かに躓き、コケそうになった。

「中学生になってもドジだなー、真火は」

「何すんだよ!」

コケそうになった原因である幼馴染の早川夏雁を睨みながら、

俺―炎道真火は怒鳴った。

すると夏雁はもう一人の幼馴染である来瀬菜津(長身)の

後ろに隠れ、

「菜津~。真火が苛めてくる~」

「…お前が足引っ掛けるからだろ」

文庫本に目を落としながら興味なさげに呟いた。

「なぁ~つぅ~。冷たすぎだよ~。俺泣いちゃう~」

「…泣けばいいだろ」

冷たくされてもなお、作った甘い声で菜津に話しかけるも、

またもやスルーされている夏雁。

そんな二人にため息を吐きつつ、俺は言葉を紡いだ。

「あのなぁ、俺ら今日から中学生なんだぞ?

もっとしっかりしろよ」

「真火に言われたくな~い」

「確かに」

「んなっ、菜津まで!?」

あまりのショックに、変な声を出してしまった。

そんな俺のことを気にも留めず、夏雁が

「お前の姉ちゃんに頼まれたぜ?真火の面倒みてやってね~って」

と、ニヤニヤしながら言った。

あのクソ姉貴め…。

内心相当いらつきつつ、

「お前らに面倒見られなくても、一人でしっかりできるっつーの」

「俺らがいないとさっきみたいにコケちゃうよ~?」

「っるせぇよ!」

いつものようにバカ騒ぎをしながら俺たちは歩く。


後ろからの視線に気付かずに。