毎週火曜は、「アート」をテーマにお届けしている「アールドヴィーヴル」。
 
今回は、現在「世田谷文学館」で開催中の
「宮沢賢治・詩と絵の宇宙~雨ニモマケズの心」展を紹介しました。

宮沢賢治の代表作には「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」「セロ弾きのゴーシュ」などの童話がありますが、他にも、詩人、教育者や農業者としての顔を持ち、
多方面で才能を発揮しています。
そんな宮沢賢治の作品が、東日本大震災以降、再び注目を集め
色々な場面で人々に勇気と希望の光を灯しています。

まず、ぜひ紹介したいのが、今大ブレイク中のNHKの朝ドラ「あまちゃん」!
実はこの「あまちゃん」の第8話と39話の蟹江敬三さんの出演場面のBGMに
賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」という曲が使われました。

東北新幹線の新花巻駅到着時のチャイムとしても使われているこの曲は、アニメ銀河鉄道の夜や、
なんと岩手県庁では、この曲が電話の保留音になっているんだそうです!
岩手の偉大なる作家をさりげなく登場させていたという素敵な演出ですね。
この曲は6月に発売された「あまちゃん」のサウンドトラックにも入っているということです。

そして、今再び注目されている賢治の「雨ニモマケズ」の心。
賢治が生きていた頃、岩手では2度の三陸地震と凶作に見舞われました。
そんな苦しい時代の中で、賢治は岩手を架空の「イーハトーブ」と名付け、
そこに理想郷を築こうとしていました。

「詩と絵の宇宙展」では、東京に居ながら賢治の世界観を体感することが出来ます。
賢治自身のあの「雨ニモマケズ手帳」の本物が展示されているほか、水彩画などの直筆資料、賢治の童話を題材とした絵本の原画や挿絵が約200点と、貴重な作品が展示されています。

文学サロンでは、写真家の中村太郎さんが実際に旅した賢治のふるさと岩手の
四季折々の写真が展示されています。
賢治のふるさと岩手の花巻には、宮沢賢治の世界観を知ることの出来る場所や風景、
施設などが、点在しているので、宮沢賢治の足跡をたどることができます。
宮沢賢治を知る一つのきっかけとして、
賢治の作品を体感することの出来る貴重な展示会、
この「宮沢賢治・詩と絵の宇宙~雨二モマケズの心」展は現在世田谷文学館で9月16日まで開催中です。

場所は、京王線の「芦花公園」駅から徒歩5分。開館時間は10時から18時まで。
休館日は月曜日です。一般800円。高校・大学生は600円。
65歳以上の方は400円、中学生以下は無料となっております。
資料保護のため、賢治の水彩画の原画は8月3日から16日のみの展示となります。
詳しい内容は、世田谷文学館のホームページをご覧ください。

今再び注目されている賢治の作品と「雨ニモマケズ」の心。
「人も生き物も世界全体が幸福にならなければ個人の幸福はない」
と賢治は考えていたといいます。

賢治の、「雨ニモマケズの心」が未来を照らす糧となることを願って開催したというこの
展示会。ぜひ足を運んで、賢治の世界観を体感してみてはいかがですか。
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