三島由紀夫 憂国

割腹の描写、その死の鮮明な描写に動悸がした。

つらつらと感想を書けるような生やさしい文ではなく、当時の男の栄光ある意思と、女が一生を賭けて添い遂げる強かな意思との交わりが、文面に滲み出ていた。

読了後もそれに飲み込まれている感覚があり、自分の存在、今この瞬間の存在すらも疑うほどの強烈な刺激を感じた。

今はこの感覚を忘れぬために文字を打っているが、手が震え入力がままならない。

肉体美、死、愛、大きな繋がり。落ち着いた頃にまた精読の上、感想を述べようと思う。