走行中、シフトダウン時に突然クラッチが軽くなった。
停止してレバーを握ると「スカスカ」
クラッチレバー側の「タイコ」と「ワイヤー」が切れたためだった。

こんなトラブルは、バイク歴20年以上経つが初めての経験。

どう対処しようか?

と考えクラッチワイヤーを手持ちのラジオペンチで引っ張るが、とても
「走行中簡単に引っ張れる軽さ」
じゃない。
「停止時に両手で引っ張る」位の重さ。

次に考えたのが、
「ワイヤーを何かにくくりつけ、テコの原理で引っ張る」
という方法。

ワイヤー長調整部を覗いたがワイヤーの長さに余裕は無く、ワイヤーを引張っても3cm位しか引張れない。よって「くくりつけ方法」もダメ。
「ワイヤーを括る」という作業は、括るワイヤー長が、15cm以上無ければ不可能という結論に達した。

もうワイヤー関連を加工することを辞め、どうやってスタートするかを考えた。
漫画キリンのように、
「ワイヤー切れ後、ギアを入れたまま料金所からセルのみでスタートする方法」
を思い出したが、
4発エンジンとシングルエンジンでは構造が全く違う。

やってみると、セルのみでギクシャク前進するがエンジン始動までには至らない。
これを数回するが、逆に「セルが壊れるかもしれない」と思い断念。
(以前ディーゼル車(4輪)で、ギア入れセルスタートで信号発進出来たのに!)

じゃあどうするか?

ギアをニュートラルにしたままエンジン始動。
坂道を探して(坂道までは押して歩く)頂上から下り立ち乗り(時速5~10km以上)した瞬間、ギアをローに入れそのまま加速するとスタート出来たのだった。
(最低10m位の距離が必要です)

つづく