下の息子が車の車検のため自転車で会社に行くとし、大雨の中、片道一時間掛けて職場へ行ったようです。

 

高校卒業後自分で稼いだお金で20万円ほどの格安の中古車を買い修理メンテナンスをしながら乗っているようですが、それまでは自転車で往復2時間通勤で雨の日も風の日も台風の日も真冬の極寒でも早朝の4時5時から家を出て職場まで通勤していました。

 

かくいう私も以前は往復5時間から5時間半の通勤を10年以上続けたわけですが。

 

一方で実家に帰ると姪たちは自転車で10分とかからない駅への通学に病を患う父(彼女たちからすれば祖父)に車で送り迎えさせ、横から「自分で行きなさい」と私が言うと「そんなの無理」と言う。


「おじいちゃん、私、ひとりで自分で駅まで行けるから、大丈夫だからおじいちゃんは家で横になって休んでいて」となぜこの娘たちはそれが言えずに平気なのだろう。

 

兄に「娘たちに自分ひとりで自転車で行かせなければ駄目ではないか」と言っても兄は知らん顔。

 

せがまれた父が孫娘可愛さでと老体に鞭打って送り迎えに行くのはまだ分かりますが、我が子を甘やかし、駐車場まで歩くのもやっとの年老いた病を患う父の身体を気遣わない親も親、娘も娘。

 

この世の人間は一体どうなっているのだろう。

 

私や息子たち自身の過去の通勤経験の話をすると「そんな人間のほうが頭おかしい」と言われる始末。

 

私や私の息子たちは頭がおかしいのだろうか。

 

そんははずはないとは考えていますが。

 

自分たちにとって当たり前は周りの人間にとっての当たり前でないようで、そしてそれを押し付けるつもりもありませんが。

 

今となってはもはや怒りさえありませんが、せめて人として他者を気遣う心だけでも失ってほしくないものです。

 

そして子どもたちには、そんな大人を見習ってほしくないと日々思わずにはいられません。

 

そんな我が目を疑うこの日常は現実の人間の世界です。


 

 

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