かれこれ酒を飲むのを止めて1年になる。
30年以上ビールや日本酒を飲み続けていたがこの1年は一滴も飲んでいない。
会社の飲み会でも一人だけラムネのソーダを飲んでいた。
まもなく正月を迎えるが引き続き一滴の酒も飲むつもりはない。
しかしながらその反動なのか甘いものを毎日食べ続けている。
毎朝食パン2枚にあんこをたっぷり塗り、夜はチョコレートを結構な量で食べている。
身体に良くないだろうことは思いながらも酒よりはいいだろうと思いながら食べているのだが、どうもこれは脳内ホルモンの「ドーパミン」が関係しているらしい。
ドーパミンが分泌されると依存性が高くなる。
酒を飲み続けていると脳内にドーパミンが増えるわけだが、酒をやめるとそのドーパミンがなくなる。
その状態に慣れない身体は新たな刺激を求めドーパミンの分泌が促される方法を探り出すわけだが、効果的なのはタバコなどである。
しかしながら私はそのタバコも止めた。
そこで登場するのが「甘いもの」である。
甘いものを食べることでドーパミンが脳内に分泌され身体は満たされる。
次の日も、また次の日も、甘いものを食べることで精神は落ち着く。
しかしながらその甘いものを食べるのを止めるとドーパミンは減少して精神的に落ち着かなくなる。
そうすると再度ドーパミンは刺激を求め物質を探し始める。
酒か、タバコか、ギャンブルか、性的な刺激か、食欲か、様々な刺激を身体は求め始める。
そしてそれに負けて人間はまた依存していく。
本来、人間の身体にとってのドーパミンとは生きるために必要なやる気を促し幸福感をアップさせるホルモンである。
また、仕事や学習などに必要な情報を一時的に記憶・処理する能力である「ワーキングメモリー」にもドーパミンは影響を与えるといわれている。
つまりはドーパミンの分泌が活性化されると学習能力や仕事能率のアップも期待できる。
だからドーパミンの存在自体が悪いわけではない。
何事もほどほどにしながら、それらを良い方向に使うことが重要なのだ。
タバコ、酒、性欲、物欲、食欲など。
人間の脳内ではドーパミンとの関係を断つことは出来ない。
それを一切断ち切る必要もないと思う。
ほどほどにコントロールしながら、それらに依存してしまい身体の健康を害したり生活に支障をきたさないように気をつけながら、その影響を良い方に活かすことが重要なのだと思う。
人間の身体と精神は一体であり相互に影響を与え合い共存している。
私のこの奇跡の禁酒1年間はあんことチョコレートでドーパミンを調整してくれていたおかげかも知れない。
そう自分に言い聞かせながら今日もチョコレートを食べても良い理由を考えながら罪の意識を持たないようにしてほどほどにしながら食べたいと思う。
糖尿病や体重の増加に気をつけながらであるが。
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