仕事の事前準備の大切さを表す格言として、「段取り八分(ぶ)仕事ニ分」がある。


事前にきちんとした段取りさえしておけば仕事の八割は完了したという意味である。 


仕事に取りかかる前に具体的に仕事を進める手順をきっちりと決めておけば、それだけ仕事の質とスピードは上がる。


人間が一日に出来る仕事の量には限界がある。しかしながら100の仕事をする者と300の仕事をする者がいる。


ある者は始業時間には八割方準備を済ませており、始業と共にさっさと自分の仕事を終わらせ他者の手伝いに回る。


またある者は始業と共にパニックになり周りも見えず自分の仕事すら半分も終えることが出来ず終業時間を迎える。



自分は悪くない。


忙しいのに人員を補充してくれない会社が悪い。



後者はそう考える。



しかし前者は違う。


そもそも深く考えてはいない。


ただ単に、出来ないと予測すれば出来るように動き、自分が出来ても周りが出来なければ全体が止まると考えればその周りの動きを読み立ち回る。


そこに楽もしんどいも、損も得も、不平も不満もない。


そこにあるのは無意識に動く身体と責任感である。



この両者の違いは何か。


先天的な能力の差か。


頭脳や肉体的機能の差か。



私は上記いずれでもなくそれは意識の差だと思う。



この話において他者を見て不満に思ったり見下したりするつもりはない。


ただそんな光景を見ながら個々それぞれの意識と精神の原因を見ているだけである。


人間の限界とは意識と精神の限界でありそれは自分自身で決めている。


人間には適正というものがありそれが出来る者と出来ない者がいる。


しかしながら肉体の特性や性質とは異なり、精神の限界は自分でその上限を決めておりそれを超えることが出来るのは自分だけである。


日々それを思いながら日常の光景を見ている。




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