「この人はお金になる」
「この人は自分にとってメリットがある」
そう思う人間はこちらに近づいてくる。
「この人はもうお金にならない」
「この人はもう利用価値がない」
逆にそう判断するといとも簡単に自分から離れていく。
本人は気づいていないかもしれないが本当に分かりやすい。
ある意味家族でさえそのような関係は存在する。
大人社会において損得勘定のない人間関係というものがどれだけ存在していることだろう。
趣味の集まりやらなんやらではそのような利害関係のない関係を築くことが出来るのかもしれない。
しかしながらこの世の私たち人間の皆が趣味に興じる事ができるほど時間やお金に余裕のある生活を送れる人ばかりではない。
「明日をどう生きていこうか」
「我が子の学費をどうやって捻出しようか」
「老後の年金だけでは生活できない、この先どうしようか」
「教育ローンや住宅ローンをどうやって返済しようか」
そんなことを考えて必死に生活をしているとどうしても損得勘定の人間関係になってしまう。
すり寄ってくる人。
利用しようとして近づいてくる人。
用無しとなればなればそっぽを向いて離れていく人。
仕事関係ではそんな関係ばかり。
当たり前と言われれば当たり前だが。
本当に分かりやすい。
だからと言って別に彼らに対して何を思うでもない。
多くの人間がそうなってしまうのが現状なのだから。
特にビジネスの世界では感情に浸っていてはあっという間に食いつぶされてしまう。割り切った人間関係の中で生きていかなければならない。
大人になり家庭を持つとなかなか学生時代のようにはいかない。
大人社会で仕事をするとどうしてもそんな人間関係の中で生きることになる。
そんな中でも損得勘定のない人間関係に触れるとやはり安堵する。
ほっとする。
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私たち人間は部屋が暗いと明かりをつける。
それにも関わらず心が暗くなった時に心の灯をつけようとしない。
それどころかますます暗いことを考える。
人間の苦しみとはすなわち人間関係につきる。
どこにいっても嫌な人はいなくならない。
どこにでもいる。
彼らは変わらない。
だったら自分が変わるしかない。
暗くなったら心の灯をつけよう。
出来ることなら自分だけではなく他の人を明かりで照らすことが出来ればよいが。
まずは自分の心に明かりをつけることから。
金銭的損得の関係ではなく心の関係でつながり合える人間社会になることを願って。
大人社会の人間関係がお金や自分にとっての損得だけではなく心と心でつながる関係でもあり続けますように。
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