ここ数日、彼は忙しいみたい。


活字のやり取りも、ここ数日は減った。


親友の彼女は、彼をどう見ているのか、最近わからない。


でも、それでも仕方が無いこと…と思うようにしている。


私は彼との距離感を縮める必要は無いんだ。


私は、一人で過ごして来た。


その、ほんの少しの居心地が良かっただけなのかもしれない。


…そう思うようにしている。


思うようにしてても、気持ちとは残酷なものだと思う。


ほんの少し、寄り添いたいだけ。


それだけでいいのに…。


初めて会ってから2週間が過ぎた。


簡単には会えないから、今は毎日のメールだけが楽しみの一つ…。


活字だけなのに、何故かそこはゆったりした居心地のいい空間になってる…。


でも、多分、そう思ってるのは私だけかもしれない。


向こうには、たくさんの仲間がいる。


別に、私の気持ちを伝えたわけではないから、私の気持ちに気付いていることもないだろう。


それでいい。


それでいいんだ…。


そうじゃないと、どんどん苦しくなる。


苦しくならないように、いつも平然を装い、良き理解者としての活字を送り返す…。


返事は、必ず返ってくる。


たとえ、夜無理でも、翌朝・翌日には返ってくる。


そんな毎日が、今も続いてる…。

数週間後、私は彼に会える…。


会えるというだけで、他はなにもいらないし、無くていい。


ただ会えるだけでいい。


彼女から、私が行くときは彼に出張が入ってしまった…と連絡があった。


会えるという喜びが、一瞬にして崩れた…。


そのあと、彼から出張が入って会えなくなった…と。


そんなことを言われても、私は、ただ笑顔のメールを送るしか出来ない…。


彼は、文章の中に「会いたかった」と書いてくれてる。


その「会いたかった」は、社交辞令だろう。


そう思うようにした。


ある時、彼が彼の住んでる街を散歩する。


何か発見すると「一緒に行こう」と、付け加えてくる…。


会いたい。


会うだけでいい。


彼とのメールの最後に、彼から「また、あとでね!」と書いてある…。


すぐ会える場所に居ない彼。


…また、メールしてもいいの?…


と、私の胸はギュッと締め付けられていた…。
彼は日本に居ない。


多分、日本に居ても会うことは少ないだろう。


彼には最高の親友がいる。


しかも女性。


その女性は、私も知っている。


彼の存在は、むしろ彼女に出会ったから知ったことなのだ・・・。


私が彼を気になる存在になるまでは、それほど時間が経っているわけじゃない。


私なんか、彼女との時間と比較したら100分の1・・・いや1000分の1・・・


もしかしたら、10000分の1にすら満たないかもしれない。


もし・・・


私が彼に会わなかったら、彼は何故、彼女が彼女じゃないんだろう?


と疑問に思うはず。


実際に今も、疑問ではある。


生涯のパートナーは、ある意味、彼と彼女のようなことなのかもしれない。


そしたら、やっぱり私は、二人の間に介入するべきじゃない。


でも、そう思えば思うほど、胸が苦しくなる・・・。


だから、恋・・・なんだと気付いてしまったのだ。


私は、この気持ちを上がったら抑えなければいけない、気持ちを押し殺すことしか出来ない。


だから・・・苦しい・・・。


そんな恋、する必要無い。


そう自分に言い聞かせて恋をするしかないのだから・・・。

出会いは、ほんのちょっとのことから始まった・・・。



たまたま、探し物をパソコンでしていたら出会ってしまったのである。



この表現だけ聞いてしまうと、危険な想像をしてしまいがちだが、全く「そっち系」ではない。



私は、かつて一目惚れということは無かった。



全然興味が無くても、相手を知っていくうちに、どんどん引き込まれていくタイプだった・・・。



もちろん、今回も決して一目惚れの域では無いと思っている。



でも、会って話しをしているうちに、自分がソワソワしていくのを感じていた・・・。



不思議なもので、会うまでの数回、メールでのやり取りがあった。



内容は、私から調べてほしいことがあったためだった。



彼のメールからは、一生懸命調べてくれて、彼なりの答えが文章から伝わった。



そして、私は彼に会う・・・。



会うときは、決して「恋」という線も点も無かった。



それは、私に一目惚れの経験が無かったから。



会うということへの期待感は高かった。



何故なんだろう・・・。



これが、私と彼との出会い。



メールの出会いからは、まだ数週間。



直接会っての出会いからは、まだ数日。



彼は、すぐに会えるところには居ない・・・。



出会ってなければ「会いたい」という気持ちは無かっただろうと思う。



そんな私と彼の出会い。