藤井聡太竜王(王位・叡王・棋王・王将・棋聖=20)が渡辺明名人(39)に3勝1敗として史上最年少名人獲得まであと1勝に迫った、将棋の第81期名人戦7番勝負第5局が31日午前9時からの2日制で長野県高山村「緑霞山宿 藤井荘」で始まった。初日はじっくりした展開から、56手目を後手の藤井が封じて終えた。

午後6時30分の段階で手番の側が行う封じ手の15分前、渡辺が右桂を活用して決断を迫った。手番が回ってきた藤井は、時間をいくらでも使って考えたい局面で、20分考慮して立会人の田中寅彦九段(66)に「封じます」と告げた。

序盤、かど番の渡辺が工夫を凝らした。藤井の「雁木(がんぎ)」に対し、なかなか見ない「菊水矢倉」の陣形にした。金銀の位置を低くして玉を最下段に置くため、王手がかかりにくく耐久力がある。20年に棋聖、昨年王将、今年3月に棋王と続けて藤井に奪取されている。「最後のとりで」の名人だけは死守したいとの意地も含めた、巧みな指し回しだ。

藤井にとっては悩ましくてつかみどころがない形だろう。攻めの糸口になりそうな地点は、自陣のキズにならないようにと察知した渡辺に早々と消されている。

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完全な姿は世界で1機のみ! 岐阜に残る三式戦闘機「飛燕」 “和製メッサー”はなぜ生き残った?

 

数奇な運命で破壊を免れた「幸運機」

 岐阜県各務原(かかみがはら)市には、かつて旧日本陸軍の各務原飛行場があった由縁で、現在では日本有数の航空博物館として知られる「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」、通称「そらはく」があります。ここには、T-2高等練習機やF-4EJ「ファントムII」戦闘機といった各種自衛隊機とともに、太平洋戦争などで用いられた旧軍機も展示されています。中でもメインと言えるのが、銀色に光り輝く姿で展示されている旧日本陸軍の三式戦闘機二型「飛燕」です。

 この機体は戦後にアメリカへ渡ったものではなく、ずっと日本国内にあったものだそう。どのような流れで、「そらはく」に展示されるようになったのか、その経緯を振り返ってみましょう。

【激レア“お宝”も】三式戦「飛燕」のエンジン&女学生が造った木製タンクなど(写真)

「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」で公開される旧日本陸軍の三式戦闘機二型「飛燕」。あえて再塗装されずに工場で製造されたばかりを思わせる、ジュラルミン製の銀色のままで展示されている(吉川和篤撮影)。

「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」で公開される旧日本陸軍の三式戦闘機二型「飛燕」。あえて再塗装されずに工場で製造されたばかりを思わせる、ジュラルミン製の銀色のままで展示されている(吉川和篤撮影)。© 乗りものニュース 提供

「そらはく」に展示されている機体は、三式戦闘機二型の試作17号機、型式名称「キ61-II改」の6117号機になります。太平洋戦争中は、東京・多摩地域の福生飛行場(現・在日米軍横田基地)に所在した陸軍航空審査部の飛行実験部戦闘隊で運用されていました。

 このように、本土の飛行場で各種試験に用いられ、最前線へ行くことがなかったからこそ、生き残れた機体といえるでしょう。1945(昭和20)年8月に戦争が終わると、各地に残された多くの陸海軍機がスクラップにされましたが、本機はアメリカ軍が接収、横田基地(福生飛行場)内で展示されることになったため、奇跡的に破壊を免れます。

 それから8年後、1953(昭和28)年に機体は日本側へ返還され、一般財団法人日本航空協会に所有権が移ります。ただ、この後、国内各地のデパートや遊園地などで展示されたことで、その間に損傷や部品の紛失などが相次いだとか。それでも貴重な大戦機として残り続けたことで、1986(昭和61)年には鹿児島県の知覧特攻平和会館に貸与されることが決定、そこから30年近く同地で翼を休めることとなりました。

 そして2015(平成27)年には文化財として同機の修復が決まり、「飛燕」が生産された川崎航空機の工場があった各務原に里帰りしたのでした。

アメリカでは「和製メッサー」とも

日本文化だ」と勘違いし生徒の出し物を中止 中国の中・高一貫校の校長に批判相次ぐ

 

中国の学校で生徒がイベントで披露する予定だった出し物を校長が「日本文化だ」と勘違いして中止させたことにSNSなどで批判が相次いでいます。

 校長:「背景の絵や音楽は、すべて日本文化だ。個人の趣味なら構わないが、公開される学校の式典でこういう文化は許されない」

 中国・江蘇省の中・高一貫校で今月に撮影された映像です。

 式典のリハーサルで生徒が踊りを披露したところ、見ていた校長が「背景の絵や音楽が日本文化だ」と批判し、演目を変えるよう指導しました。

 ところが、題材としたのは有名な中国製のゲームで、SNS上では「彼の無知と偏見が見事に示された」などの批判が相次ぎました。

 G7(主要7カ国)サミットなどを経て日中関係の緊張が高まるなか、教育現場でも過剰な配慮が行われる現状が浮き彫りとなっています。

画像:中国のSNSから