わたしは走った…
最寄りの駅まで走った。
大人がダッシュするのは
大人げないのも知っている。
それでも走った…
つまずかないように
膝を上げて。
乗りたい電車はもうホームに着いていた。
なんなら発車ベルもなり終わり、
ドアもピタッと閉まっていた。
降りてきた人たちの波に
必死に抗いながら
平然と装ってホームを歩く
マスクの中は
運動不足の現実があふれていた。
するとねぇ、奇跡って
起こるものだ。
突然、電車のドアがプシューっと開き
発車ベルがもう一度鳴り響く。
これはわたしのため?
波に抗った人はホームにわたし一人。
ぽつーんって音が聞こえた気がしてた。
そそくさと当たり前のように
電車に乗り込む。
不思議そうに見てくる乗客を
数名目視…。
そうさ、もちろん。
わたしも不思議さ。
時刻を見ると発車時刻を10秒ほど
過ぎたところだった。
これは、わたしはセーフという
ことでいいのだね。
奇跡だと、ラッキーだと
今日は全部ついているとさえ予感する。
きっと車掌さんのさじ加減で
決まりの中の可能な範囲の優しさ。
わたしの走り出した場所、
諦めそうになった時の選択。
足のコンディション?
色んなことが重なった
出来事だったのだろう。
それでも、得たものは
「予定通りのスケジュール」だけではない。
ほんの数秒の出来事に
こんなにつらつらとブログまで書けている。
得たことを
無にしないように
今日をいい日にしようと思う。
ささやかな、ささやかな
この嬉しい気持ちだけれど
どこまでも広がっていく感覚。
わたしも歌心で。
人として。
あなたの毎日の中で
こんなきっかけに
なれたらと思う。

