$五感プロデュース研究所、-g


日本ではB級グルメが話題であり、イベントも開催されています。また地域の活性化のためにも役立っています。2年前にB級グルメイベントで1位になった富士宮市の焼きそばは、何と数百億円もの経済効果を地元に貢献したのです。これらの事情を知った。アメリカのメディアが取材に見えたのです。
それも、アメリカの政府団も同行し、B級グルメをアメリカでも広めようという構想なのです。
アメリカでは、以前から「和食」も人気があり、健康食、美味しいと評判は良いのですが、一部の富裕層の食べ物になっているため、あまりに高級料理になってしまったのです。
つまり、日本人が毎日「料亭」で食事しないように、高級な日本料理店はアメリカでも同様に衰退しています。リーマンショック以来、このような日本料理店では恰好鶏が鳴いているように、お客の入りが悪く閉店する日本料理店も多くあります。
そこで、俄然注目されたのが、ラーメン、牛丼、焼きそば、カレーライスなど、私たちが普段食べて居る食事にアメリカ人が注目したのです。
以前にも、私が日本の農家の生き残りのために「日本の農産物を海外に輸出する」と題して指摘したように、今年の6月以降にTPP「環太平洋経済提携協定」の参加加盟が望まれるのです。
日本の農協が、日本の農家がつぶれると抗議しているのですが、実は、現状はTPPに関わらず、日本の農業は今後10年に間違いなく衰退すると警鐘を鳴らしています。それは、農業従事者の高齢化です。私の実家も農家のため、調査致しました。全国平均65歳前後と、高齢化しています。今後、10年でこのままの推移で進むと、70歳を過ぎた人達が中心になり、生産性だけでなく、勿論自給率も間違いなく低下します。
若手の育成、担い手が日本の農業を救う早道であり、自給率などを上げる手段にもなるのです。そのためには、農家が収入アップにならないといけないのです。そうしないと若手の担い手は存在しなくなるということです。
ですから、私の実家、青森県の農家を元気にするため、お米など農産物を海外に輸出する。一部、高級リンゴが中国に輸出されて成功しております。商品としての単価も高く、薄利多売から高利少売に変更するという考え方です。紅王という、真っ赤なリンゴで、中国では旧正月など赤い物を飾る風習から、この紅王が何と一個2000円と高値で売られています。
このような実例もあるように、アメリカでB級グルメなど求められるのは、基本的にアメリカ国民の「肥満の問題」が根底にあるからです。
オバマ政権が掲げた「医療保険制度の見直し、肥満の社会問題解決」にこれら役立つのが日本食だと考えたものです。
アメリカでは「貧困と肥満の因果関係が取りざたされています」。現に、国民の60%以上、肥満体系であり、予備軍も含めると65%を超える人達が肥満気味な訳です。これらは単なる運動不足や食べ過ぎだけの問題ではありません。低価格で高カロリーなポテトやハンバーガーを主食にする人が多いという現実です。先ほど説明したように、日本食は健康に良いのは理解出来るが、高級過ぎで一般市民の口には入りません。また、以前に日本のおにぎりチェンー店がアメリカに出店したときも、日本の味のまま持ち込み、販売して失敗もしております。それは、アメリカ人の食と味覚、食の文化の違いなどを調査、理解せずに出店すると失敗するということです。例えば海苔おにぎりは、海苔をラップだと思い、剥がして捨ててしまう。そして、ご飯だけ食べると味がありませんから、美味しくありません。ケチャップやマヨネーズをかけたくなるのです。また、梅干しなどの刺激の強い食べ物も外国人には受けが悪いのです。
これらを鑑み、アメリカ人の味覚と好みを理解しなければなりません。一番の人気のおにぎりは「ツナマヨネーズ」のようなおにぎりや混ぜご飯のようにご飯に味がついているものが好まれます。
ですから、日本の味のままB級グルメがアメリカでは受け入れられるかは疑問ということです。味付け、彩り、風味など現地の人の好みに合わなければ、食べ続けられないということです。単なるブームや話題だけでは「絵に描いた餅」と同じなのです。
同様に今後、海外にレストラン、日本食店を出店したい、希望している企業などがありましたら、出店予定の地域住民の食の好み、ライバル店の調査、何より、住民が好みの味、食べ物、風習なども調査し、慎重に計画を立てて、出店しないと思いつきでは「痛い目にあう」ということです。
ですから、私共研究所がこれら日本の食の出展や輸出にもプロデュースが必要だと関係者に指摘しております。
日本人とアメリカ人の五感の差異は、専門家の私でも理解出来ないことが多いということです。特に音を聴く、味わうなどの感覚は特に日本人との違いが大きいということを私から提言致します。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、