$五感プロデュース研究所、-1
以前にも私が指摘し、紹介しているゼロ食品、飲料水などのゼロカロリーや糖質ゼロなどの表示明記が曖昧であり、元来含まれていない成分の「ゼロ表示」も増加している。
また、これら食品、飲料水のカロリーゼロや糖質ゼロなどゼロ尽くしは日本独特の表示であり、世界基準からしても、他国と比べ規制が緩いのである。
例えば、○栄養表示、日本では、任意、韓国→表示が必須、米国→表示なし、
オーストラリア→表示必須、カナダ→表示必須、EU→表示必須、
○食品添加物、日本→表示なし、韓国→表示必須、米国→表示必須、オーストラリア→表示必須、カナダ→表示必須、EU→表示必須、
○食品安全と表示の法体系、日本→複数の法律が存在、韓国→法律の一本化、米国→法律の一本化、オーストラリア→法律の一本化、カナダ→法律の一本化、EU→複数の法律が存在。(出所)内閣府資料。
このように日本の食品表示体系は、世界から遅れを取っているのです。以前にも私が、海外では数年前から人工甘味料(ステビア)の使用を禁止しており、使用されている食品、飲料水の輸入禁止令も発している国々は多いのである。
これらを鑑み、私が内閣府にこれらの現状の改正を求めたことがあるが、解答は、人工甘味料(ステビア)の健康被害が報告されていない、資料不足やデータ不足なので、日本では禁止出来ないという内容でした。
ですから、現在も一部の飲料水、お菓子、お新香などに使用されています。
私はこれら表示を必ず確認し、ステビアなどの人工甘味料の少ない、飲料水や食品を選ぶようにしているが、日本では多くの食品、飲料水に人工甘味料は使用されているのです。
このように日本政府の表示対応が世界基準からも遅れているだけでなく、私は「ズレていると指摘しているのです」。殆どの場合はメーカーや企業に任せているという現状です。
ですから、一部の企業ではあるが、表示の曖昧さ、法律の複雑さが「賞味期限、産地、材料などの誤魔化し、隠蔽」が未だにあり、摘発される会社が後を絶たないのです。
また、元来含まれていない成分を「ゼロ表示」としている食品なども多数存在します。例えば、「コレステロール0(ゼロ)」と表示してある、植物油脂には基本的にコレステロールは含まれていません。本来、コレステロールは動物性油脂に含まれているのです。そもそも植物性にはコレステロールが含まれていない訳ですから、ゼロ表示はおかしい訳です。
また、飲料水でも、スポーツドリンクなどに多いのだが、例えば、100ml当たり、17カロリーと表示してあり、ペットボトルが500mlだから、本来は85カロリーがあるわけです。
ところが、これらが日本の表示の曖昧さであり、日本独特の基準「許容範囲」というものが存在し、ゼロカロリー、カロリーオフと表示が可能になるのです。これらが、日本での法律の複雑であり、曖昧さ、世界基準から遅れていると私が指摘しているのです。
逆に海外に輸出する場合は、輸出する先の国の基準に合わせるので、厳しい、明確な表示に合わせるのです。
私は「ゼロ=健康」というような考え方、志向は決して良いことではないと考え、警鐘も鳴らしている一人でもあります。
つまり、ゼロ表示に依存すること無く、拘ることの危険性もあると指摘しているのです。
人の身体には、必要なカロリーとエネルギーが必要である。特に筋肉や脳の活動には良質なブドウ糖が必要であり、ゼロカロリー、人工甘味料ではこれら必要なエネルギーもブドウ糖も摂取出来ません。
また、私の専門分野である「人の味覚」にも異変をきたす恐れがあるということです。
以前に、科学テレビ番組の中で大学生数名に、人工甘味料(ゼロカロリー)の飲料水とブドウ糖の入っている従来の飲料水でどちらが美味しく感じるかの実験で、大学生の全員がゼロカロリーの方が美味しいと答えました。
逆に私のような50歳代の多くは、自然的なブドウ糖(砂糖)の入った飲料水が美味しいと答えています。
これらは、幼い頃から人工的な刺激、味に慣れており、美味しいと感じているからです。ですから、ゼロ食品、飲み物が売れているのです。
今後もゼロ表示は増加し、それに対応する側の世界基準、法律の一本化を私は今後とも日本政府、内閣府に求め、また、食品、飲料水などの製造に関わるメーカー、企業等にも協力や指導もして参ります。
私は、表示後進国ニッポンの現状を理解して貰い、改正して貰いたいと思います。直接、私たちの口に入る物です。単なるブームや売れているからと曖昧な表示や、私たち消費者も正しい知識と認識を持って、これら表示に依存(頼る)のでなく、自己の五感を総動員して、自分や家族の健康のため、味覚や嗅覚などの維持のためにも、栄養素、バランスなどを考えながら、良質で美味しい物を私たちは選びたい物です。そのことで、身体も脳にも栄養となり、健康に繋がるということを私から提言致します。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、