五感教育研究所-huy
皆さんも犬の嗅覚が鋭いことをご存じだろう、犬の種類にもよるが私たち人間の数千倍から1億倍と鋭いのである。
だから、麻薬犬や捜査犬、救助犬と私たちの命を助けたり、犯罪の手がかりを見つけたりと私たちのペットとしてのイメージとは違い、シェパードなどの嗅覚は、臭いの識別にもっとも向いている生き物である。
例えば、嗅覚細胞の数で言うと、「人の嗅覚細胞の数1000万個」「ダックスフンド1億8000万個」「シェパードでは約2億2500万個」と鋭いのである。例えば酢酸に対しては、1000万倍の感度で感じます。腐敗臭などを犬は感じ取ることが出来るので、遺体の発見など簡単に出来るのです。
また、私どもが人のガン細胞の臭いを犬が感じ取ることが出来ると話してきたが、本日2月1日(月)日本テレビ「世界まるみえテレビ」で紹介された。千葉県市原市のマリーンという犬が訓練によって人のガンの臭いを識別するべく特訓を重ねているのです。但し、過ぎられた条件、ガン患者の臭いを事前に嗅ぎ覚えさせ、健常者との違いから当てるものなので、ガン細胞の臭いは全て同じでなく、胃ガンや肺ガンなどの種類によっても微妙に臭いが違うため、犬の嗅覚での検査の実用化には様々な制限や生き物なので1時間以上の行動が出来ないので制限されたりします。
ですから、私どもはこの犬の嗅覚、特にシェパード犬の嗅覚を再現できるようなシステム開発に取り組むべき努力をして関係者、関係企業等に協力支援も求めている。私どもは「嗅気システム」という、バイオミメテックステクノロジー(生物模倣技術)を応用し、犬の嗅覚をシステム化出来ればと考えている。臭い分子は化学物質で形や色などが人の目では見えないため、分析も成分の識別も難しいのです。何よりナノメートル(nm)10億分の1mである世界だから厄介なのである。
現在も臭い物質の大きさを解明した研究者も少なく、臭いの分子自体の研究も実は進んでいない。人の五感研究でも立ち後れている研究と言われています。
日本では、これら嗅覚専門の研究者は本当に少なく、数人いるか居ないか、中でも第一人者は、明海大学歯学部教授、外崎馨一博士その人である。
外崎博士の人のガンの臭い研究を支援し、嗅気システムの開発に着手し、成功すればガンの早期発見、早期治療によって、ガンで死亡する人たちを半減、10年後ぐらいには撲滅出来ればと願っている。検査方法もトイレや携帯電話などで簡単にガン検査が出来れば高額な医療費の支払いをしなくて済むのである。他にも、この嗅気システムを活用すれば、捜索や危険物、爆発物の臭いを識別出来れば空港などで事前にテロ対策も可能になるのではないかと考えている。
瓦礫の中から犬が入れないような場所に小型の誘導ロボットを捜査し、人や生き物体臭の臭いなどで生存を確認したり、見つけだしたり出来る。臭いは野外では強弱にもよるが強い臭いは数百メートル、時には何キロ先からも確認できるのです。
私も先週の日曜日に私が面倒を見ている井の頭小学校の子供と探鳥会に参加し、子供たちを連れ添って歩いていたら、どことなく木を燃やした焦げた臭いがすると同席した親子に告げたら、何も匂わない、感じない、煙も見えないと言われたのである。ところが歩いて10分程度したら煙が見えてきたのである。皆はやっと匂いが分かると言われ、荒木先生は犬みたいだと驚いていた。私の嗅覚はチワワ程度かも知れない。スーパーなどに買い物に行くとハンカチなとで鼻を覆ってしまうことがある。ギョーザーなどを焼いたときなどの油の焦げた匂いなどは気持が悪くなるほど強烈である。私がシェパード並みの嗅覚の鋭さがあったらストレスや気分が悪くなり、病気になってしまうだろう。
犬の嗅覚の鋭さは、私ども五感研究、特に嗅覚研究にはかかせない題材であり、犬の嗅覚が私たち人類を救ってくれると言っても過言ではない。今後、犬の嗅覚を応用、ヒントにし、犬の嗅覚を再現できれば色々な分野に役立ち、私たちの健康や命までも救ってくれる開発、研究に繋がると確信しております。
私どもは、今後とも生き物や自然界から学び、模倣し技術への応用として取り組んで参ります。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、