川柳ねやがわ

 

川柳仲間と句会を開催し句報の発行を行っています。
句会への参加でスキルアップはもちろん川柳仲間との交流もはかれますよ。
句会は月に1度  第3火曜日に寝屋川市内で行いますが、最近は投句の方も増えています。お住まいの区域は問いません。句会への参加、投句をお待ちしています。
句報をご希望の方は電話•LINE等で、ご一報ください。無料で送らせて頂きます。
参加を迷っておられる方は、まず一度見学にお越しください。
廣田和織(和夫)090-4905-3024    LINEでのお申し込みも歓迎です。

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                                     2024年3月度句会報告                 

 

《 川柳雑感 》

                 廣田 和織

 大河ドラマ「光る君へ」は藤原道長と紫式部の恋愛を軸に結構人気があるドラマになっているようです。

 二人が活躍した時代は遣唐使が廃止されて百年以上が経ち、日本独自の文化、いわゆる「国風文化」が熟成してきた時代です。

 そのような時代に日本独自の「ひらかな」が生まれ、男性は漢文、女性はひらかなを使うのが一般的だったようです。

ひらかな文化の発達が多くの女流作家を生み出し、暇を持て余す宮廷女性の要望に応える形で、日本最古の長編小説といわれる「源氏物語」などの物語や読み物が生まれました。

 江戸時代に目を移すと、千六百三十年代に江戸幕府は鎖国に乗り出します。そしてそれから百年ほど経って、やはり江戸独自の文化が花開きます。

歌舞伎が形式を確立し、浮世絵に錦絵という多色刷りの版画が生まれ、長屋のハチ公や熊さん迄が日常生活の中で、お金を出して絵を購入し、愛でると言う社会が実現します。世界中探してもこのような国は無かったと言われています。

 そんな熟成したレベルの高い国民性の中で川柳も生まれ、庶民に受け入れられていきます。

当時、世界一だと言われた庶民の識字率の高さと経済的豊かさと精神的な遊び心の豊かさが生んだものといえるかもしれません。しかも、一般庶民が詩を書きそれを発表し合って楽しむような国は、やはり私の知識の中にはありません。

 四百年経った今も、句会を開き、評価をし合って楽しんでいる私達がいます。これは日本国民として誇りに思ってよいことではないでしょうか。

 そんな誇るべき川柳も句会もみんなで大切に守り、次の時代に発展させていきたいものです。

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☸ 自 選 抄(3月度句会ご出席の方々)

句会に出席頂いた方に、ご自分の句3句を選んでいただく新コーナーです。 

新作・旧作は問いません。自作川柳を使い捨てのようにするのではなく、懸命に考えた川柳には何度でも光を当てて上げましょう。

                 荒川 鈍甲

飾らない恋は万葉東歌

千手なる娘の恋平家物語

曾根崎の道行き詠う七五調

                 池田 武彦

流れ行く幾星霜の思い出が

駅弁は素朴な味の田舎駅

思い出がくるくる回るお初盆

                 井澤 壽峰

支持率の下落総理の崖っ縁

天上に煌めく星の羅針盤

瓦礫にも咲く雑草のしたたかさ

                 後 和代

北風にぼうし飛ばされハトも飛ぶ

カタツムリ見つめて笑う幼子よ

〇歳の絵本えらびに小半日

                 籠島 恵子

張り変えた障子自分をほめている

話は変わるけどと椿の話

ファンファーレ鳴り出した草の芽木の芽

                 掃部 博隆

お陽様に笑い出します冬野菜

二日酔水がこんなに旨いとは

半額の黒毛和牛に手が動く

 

                川本 信子

ポケットに手垢のついた鍵一つ

鉢植えの側の雑草逞しい

欲と嘘意気投合の赤い舌

                 久世 高鷲

翔平を射めた彼女果報者

三輪車逆立ちをする三歳児

躓きも衝突もある夫婦仲

                 小霜 眞弓

核心がぼやけたままの仲直り

記念日は忘れる事にする財布

明日がヤマ覚悟促す担当医       

                 西来 順子

マンネリは心動かす電池切れ

試してみる次から次へ健康体

川柳は写真代わりに時を切る            

                 高田 博泉

歯車が合うまで待てぬ人ばかり

人間と言うけだ物のいる地球

神、技、体揃っているのにつまはじき 

                  伊達 郁夫

恋と言う罪な言葉に酔ってます

花園に太陽たちが昼寝する

クーラーを止めて風鈴遊ばせる

                  長尾 千賀

船で行った赤い靴の子今いくつ

苦も二人安堵もふたり過疎に住む

幸せな女に見える赤い紅

                  平松かすみ

エキストラカットされずに一齣に

カップルのように歩けとご注文

お座りも上手になってポチが売れ

                  廣田 和織

邯鄲の夢か童話か老いの日々

家にいて妻に合わせること学ぶ

正念場しっかり飯を食っていく

                  藤村 亜成

   もしもがよぎり躊躇する扉

   心配をせずに出来ることはする

   今してる事変えねば先で変わらない

                  松岡 篤

引越しのラッシュを避けて離婚する

初めてのビール苦くて何じゃこれ

敵国のヒトを虫けら同然に

                  南 高志

欲張りはいつも大きいほうを取る

追い込まれ苦し紛れに嘘をつく 

欲と嘘ついて離れぬ影法師

                  山上 銀杏

ひな祭ケーキに並ぶ人の群れ

思う事やる事外れて落ち込んで

オンボロの家になんでか高級車    

                  荒川 鈍甲

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      3月度句会結果

天位の句                 

  7票   「ぴかぴか」   藤村 亜成 選

ピカピカと希望で輝く春の海       山上銀杏

7票       「水玉」   久世 高鷲 選

 まぐれでは咲かぬ努力と汗の華     大内朝子

8票    「まぐれ」     小霜 眞弓 選

雨を遊ばす水玉のアンブレラ       土田欣之

13票   「自由吟」       籠島 恵子 選

大の字になって青空食べている      藤田武人

 

席題 「ぴかぴか」 藤村 亜成 選

選をする藤村亜成さん 呼名籠島恵子さん 記名川本信子さん

 

告白のピカピカの愛無税です      掃部博隆

こだわりは玄関トイレ台所       川本信子

ぴかぴかに磨いたあとに猫のあと    西来順子

ぴかぴかになるまで磨く五七五     廣田和織

雨の日に惜しいおニューの皮の靴    平松かすみ

手を合わすぴかぴか走る救急車     伊達郁夫

義母が来る朝からトイレぴかぴかに   小霜眞弓

拭き掃除廊下ぴかぴか光り出す     南 高志

台所ピカピカにして妻の留守      平松かすみ

ピカピカの鍋は私のお友達       後 和代

ぴかぴかの一年生に無い名札      小霜眞弓

還暦の父靴ピカピカの再門出      長尾千賀

大谷さんどこでも光るぴかぴかと    池田武彦

住職の頭ぴかぴか後光さす       南 高志

昼あんどんのれんの中じゃピッカピカ  松岡 篤

ピカピカの教科書重いランドセル    長尾千賀

皆笑顔ぴかぴか集う新学期       久世高鷲

燦然と光り輝く富士の嶺        井澤壽峰

ピカピカの靴をはかせて幼稚園     高田博泉

初乗りのレクサス新車胸弾む      久世高鷲

ネイルした五指はぴかぴか無洗米    小霜眞弓

ピカピカのトイレ緊張してしまう    籠島恵子

憂さばらしぴかぴかまでに鍋磨く    伊達郁夫

60年経ってピカピカダイヤ婚     井澤壽峰

きっと来るぴかぴか光り燃える時    池田武彦

見てくれは老いても心ピッカピカ    川本信子

佳・雷鳴と共に目を射る稲光り     井澤壽峰

佳・ピカピカの毎日ぼくの予定表    廣田和織

佳・ピカピカの言葉に嘘が混ぜてある  廣田和織

佳・達人は隅っこを光らせている    籠島恵子

佳・ピカピカにしたカガミからもらう顔 高田博泉

人・年重ね夫がひかりだしている    原田いずみ

地・新米の艶が眩しい卵かけ      掃部博隆

天・ピカピカと希望で輝く春の海    山上銀杏

軸・ピカピカの新婦を披露する翔平   藤村亜成

 

宿題  「水 玉」   久世 高鷲 選

選をする久世高鷲さん 呼名藤村亜成さん 記名川本信子さん

斬新な水玉画家は卒寿越え        小霜眞弓

水玉が肌に残るが若さかな        定千恵子

願い書く朝露の玉七夕よ         宮崎カズユキ

墨絵からまだら模様のしぶき飛ぶ     掃部博隆

睡蓮のモネの水玉春の精         川本信子

水玉が飛び散る能登に春よ来い      松岡 篤

水玉も大中小の音をたて         籠島恵子

覚悟してポトンと落ちる蓮の露      伊達郁夫

水玉にまだ元気だとめだかの子      入江秀雄

雨あがり枝の水滴花のごと        北村賢子

蓮の葉に水玉きっと神の業        藤田武人

庭先を舞台に水玉が跳ねる        片山かずお

目に溜まる水玉流れれば涙        石丸美砂子

蓮の葉の水玉のぞく小宇宙        大内朝子

点滴にポトリ水玉命生む         掃部博隆

雨上り水玉かぶるゆすら梅        南 高志

若肌にきらり水玉弾け出す        伊達郁夫

通り雨川面に水玉を描く         片山かずお

水玉のハンカチ綺麗にして返す      藤村亜成

水玉とじゃれあいながらバタフライ    入江秀雄

本降りの雨水玉がはしゃいでる      石丸美砂子

水玉の画風弥生のインパクト       大内朝子

水玉が似合った花子今いずこ       松岡 篤

水玉に弾いたこともある素肌       廣田和織

水玉に変えて涼やかインテリア      掃部博隆

水玉が弾けるような淡い恋        碓氷祥昭

佳・蓮の葉に乗る水玉のように生き    碓氷祥昭    

佳・水玉が織りなすアート生む美学    川本信子

佳・シャボン玉願いを聞いて宇宙まで   後 和代

佳・あぶく銭水玉のごと破裂する     入江秀雄

佳・水玉は魚のアクビかも知れぬ     高田博泉

人・蓮の葉に群れて転がる玉の露     井澤壽峰

地・水玉を弾く肌には妻嫉妬       穐山常男

天・雨を遊ばす水玉のアンブレラ     土田欣之

軸・水玉の似合う彼女に一目惚れ     久世高鷲

 

 宿題  「まぐれ」  小霜 眞弓 選

披講する小霜眞弓さん

起死回生まぐれ当たりの逆転打      土田欣之

いい人に拾われて無事長財布       川本信子

まぐれではない私それなり努力した    掃部博隆

気まぐれの散歩で浮気見付けられ     平松かすみ

誰にでも縁があります大まぐれ      池田武彦

骨になるまでまぐれでも欲しい天     石丸美砂子

ときどきは天に選んでもらえます     江島谷勝弘

締切の直前の句が天になる        藤田武人

まぐれですこんな私が玉の輿       山上銀杏

実力がなくてまぐれに期待する      大内朝子

実力を伏せてまぐれを吐く謙虚      土田欣之

まぐれまぐれと喜ぶ天入選        石丸美砂子

百点はまぐれ山勘あたったか       北村賢子

100点はまぐれと孫の照れ笑い     長尾千賀

まぐれでもこの百点は神棚へ       穐山常男

勝てたのはまぐれですよとご謙遜     鈴木いさお

まぐれでも打ったボールがホームラン   南 高志

神様がたまにいたずらするまぐれ     藤村亜成

無人駅軒で待ってた青い鳥        伊達郁夫

ジャンボ籤なんと紛れで大当り      南 高志

まぐれでもいい当たって欲しい宝くじ   片山かずお

まぐれでも当ててみたいわ宝くじ     定千恵子

無造作に投げたダーツがド真ん中     井澤壽峰

まぐれでもトップを取れば時の人     川本信子

売れ残り買って当たったジャンボくじ   井澤壽峰

まぐれでも勝てば自信になる若さ     廣田和織

佳・阪神は元々こんなもんやねん     長尾千賀

佳・初恋にばったり会ったパリの空    伊達郁夫

佳・紙一重まぐれであたる幸不幸     定千恵子

佳・まぐれとはいえこんな嫁さん二度とない 

                    藤村亜成

佳・まぐれよりコツコツ努力大切に    宮崎カズユキ

人・金賞にまぐれまぐれとご謙遜      久世高鷲

地・たまたまと謙虚裏では血の努力     川本信子

天・まぐれでは咲かぬ努力と汗の華     大内朝子

軸・合格はまぐれ悪友減らず口       小霜眞弓

 

  宿題  「 自由吟 」 籠島 恵子 選

披講をする籠島恵子さん

半袖もコートもごっちゃ観光地      松岡 篤

自民党もういらないと言う巷       荒川鈍甲

歳のせいにはしたくはないが心技体    荒川鈍甲

自分より重い患者を見て安堵       伊達郁夫

諍いをときどき活性化の番        土田欣之 

ゆっくりと行こうぜ白寿まだまだだ    池田武彦

ヤングケアラー春の陽気も闇を持つ    穐山常男

あたたかい日差しへ子らのはしゃぐ声   北村賢子

株高値他国のことのように聞き      荒川鈍甲

折れそうな心へ酒を足してみる      鈴木いさお

クリスマスローズうつむいて咲くはにかみ屋

                     碓氷祥昭

裏金に悪びれもない五人衆         江島谷勝弘

断捨離が勝手に進む私の脳         福井正靖

別れましょツルツルツルとかけうどん    石丸美砂子

陽が照るとただそれだけで鬱が飛ぶ     片山かずお

聞かされた悩み重くて不眠症        平松かすみ

何時だってフードロスせぬ腹をもつ     穐山常男

砂かぶり粋な和服に塩が飛ぶ        掃部博隆

天国では色んな恋が待ってるよ       池田武彦

立ち飲み屋二時間居るが疲れない      江島谷勝弘

マイナンバー真意はどこにあるのやら    小霜眞弓

佳・じい爺にも輝いた日があったんだ    鈴木いさお

佳・ああしんどどこに行くにも要る予約   山上銀杏

佳・終章に入り新たに開く地図       廣田和織

佳・四コーナー回りしんどい坂が待つ    碓氷祥昭

佳・昼寝して元気一杯散歩する       南 高志

人・今ならばまだ引き返すこと出来る    鈴木いさお

地・幸せは歩いて桜見に行ける       中川彰一

天・大の字になって青空食べている     藤田武人

軸・久しぶりなのにたわいもない話     籠島恵子

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■ 出席者名(記名順・敬称略 )二十名 

松岡篤・南高志・高田博泉・籠島恵子・長尾千賀   

掃部博隆・井澤壽峰・小霜眞弓・西来順子      

池田武彦・川本信子・宮﨑カズユキ・荒川鈍甲    

平松かすみ・後和代・久世高鷲・藤村亜成

廣田和織・伊達郁夫・山上銀杏 

 

■  投句者(到着順・敬称略)十八名

 穐山常男・福井正靖・入江秀雄・松本千鶴子

鈴木いさお・片山かずお・藤田武人・大内朝子

碓氷祥昭・吉永みどり・中川彰一・土田欣之

江島谷勝弘・石丸美砂子・北村賢子・冨山ルイ子

原田いずみ・定千恵子

◎ご芳志ありがとうございました

  冨山ルイ子 様      お茶菓子

  川本信子 様       お茶菓子

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自選抄鑑賞(二月号より)

                                                     藤村 亜成

 

大落暉今はしっかり見ておこう  荒川 鈍甲

その内に会えるだろうはもう遅い 高田 博泉

  大落暉は今一度しっかり目に焼き付けておきたい。次の句は会える機会があれば後回しにしない。

お二人とも傘寿を過ぎ一日一日を大切に思われている事が両句を見て理解できる。

年を取ると気短になって来ると言われるが、無意識のうちに、残された時間を意識するからであろう。

おお寒う一合の酒恋してる    池田 武彦

 酒飲みにとって寒い時には、何よりも酒が恋しくなる。一合の酒は恋人同様に愛しい。

万難を廃し無難に生きる術    井澤 壽峰

 人生の達人壽峰さんならではの作品だろう。万難を廃するにはどのような努力が必要か。怠け者の私に楽して無難に生きる術を祷峰さん、内緒で伝授してくださいね。

元気です時折風になりながら   鈴木 かこ

 時には自然と同化してリフレッシュ。元気の源です。いかにも、かこさんらしい作品だと思う。

ご長寿を祝う陰には泣く介護    伊達 郁夫

 長寿の祝い。ひと昔前は還暦から百寿までをさしたが、長寿国日本の現在においては、傘寿までは長寿と言えないだろう。傘寿、米寿、卒寿、白寿、百寿と続くが、その背後には必ず介護のバックアップがあることを忘れてはならない。そのことに思いを馳せる作者の優しい目。

災害も無かったように雪化粧    掃部 博隆

 今年元旦、寒気の厳しい中発生した能登の大地震。その残骸を何事もなかったかのように降り積もる雪。その自然の営みを「雪化粧」とさりげなく表現する。

目と耳が頼りない分勘が冴え    長尾 千賀

老化が進むと誰でも否応なしに目と耳がおぼつかなくなる。しかし作者はその分集中力が増しそこそこは勘で理解するという。筆者などその逆でそれを良いことにわざとボケを決め込む。

折衷案かなり悩んだ跡がある    廣田 和織

 お互い納得いくまでぎりぎりの案を出し漸く折り合えた。そのことが十分読み取れる作者も又相当の経験を備えた苦労人であろう。

詰め込んだ知識要る時出てこない  松岡 篤

 判る判る。筆者も俄勉強で間に合わせようとしたけどいざ肝心のテストになると、さっぱり思い出せず失敗したことは山ほどある。やはり知識は何度も反復して身につけなければ応用が利かないということか。

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二月句会(前号)入選句から鑑賞

                          廣田 和織

さあ今だ私が生まれ変わるとき  鈴木かこ

 今の私のままではダメな時、一段上の私に私に生まれ変わる為に気合いを入れるのですね。

こぼれ種気合いの新芽顔を出す  伊達郁夫

 「こぼれ種」とは発芽を期待して蒔かれた種ではなく植物が自分で落とす種のことだそうです。誰の力も借りず!気合いだ!

ゴキブリは絶対殺す妻の意気   松岡 篤

 ゴキブリを見つけた時、案外男は一瞬ひるんでしまうのですが、奥さんは新聞を丸めて容赦なく叩き潰すのです。昔は{キャー」とか言っていたのに…。

半分は気合いで暮らす八十路坂  川本信子

 老化は誰にでもやって来る。でも痛いとかしんどいとかばかり言ってたら楽しい句会にも行けなくなってしまう。気合いでカバーするしかない!でも、しんどい時はしんどいと言ってくださいね、信子さん。

被災地の雪は瓦礫に容赦なく   平松かすみ

 ウクライナ・ガザ・被災地の能登、寒々とした現実に多くの人達が胸を痛めている。温暖化の一方で寒々とした地球。

空缶がシャッター街を転ぶ鄙   土田欣之

 西部劇なら大通りをタンブルウイドーが転がってさびれた感を出すのですが、シャッター街だと、発泡酒の空き缶が転がって寒々とした風景を演出します。アルミ缶でないとああは転がりません。

休耕田案山子ポツンと立っている 川端一歩

 もう必要なくなったんだとばかりに米作りを止めさせられた田んぼが広がる。その田んぼの中に案山子が所在なさげに立っている。「もうお前もいらないんだよ」

一瞬のためらいチャンス取り逃がす 久世高鷲

 チャンスは一瞬で通り過ぎます。ためらっている場合じゃないですよ!でも慌てると変なもの掴まされるのでご用心。

ためらわずイチニのサンで決めてやる 片山かずお

 いろいろと考えて出した答えが正解とは限らない。

いっそイチニのサンで決めた方が良いのかも…。でも後悔するだろうなあ。

声かけてからが思案の長時間    高田博泉

 とりあえずキープして、それからゆっくりと本当に必要か考えようというのですね。ちょっとバーゲン慣れしたオバチャンみたいなところもあるけど「思案の長時間」としたところがバーゲンとは違う!

走ること忘れたカナリアの傘寿  江島谷勝弘

 歌を忘れたカナリアは捨てられてしまう運命。でも走ることを忘れたのならいいんじゃないですか。傘寿なんだから。

朝昼晩恋を食べてる独り者    石丸美砂子

 朝昼晩ですか?それは恋の過食症。適度な運動と規則正しい生活をお勧めします。

被災地の先頭に立つボランティア 吉永みどり

 ボランティアの皆さんには本当に頭が下がります。選良でありながら、汗を流すことも無く裏金集めに奔走している政治家に少しでも見習って欲しいものです。

インフルをやっと逃れて花粉症  碓氷祥昭

 分かります。寒さで鼻をぐずぐず言わせてました。暖かくなったと思ったら花粉症。結局鼻はずっとぐずぐず。

企みはまだ持ってない春キャベツ 籠島恵子

 自我が芽生えてくると自分に有利になるように企みを持つようになる。企みを持たない純粋な心の持ち主などいない。それを「春キャベツ」と表現。恵子さんらしい句だと思いました。

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■ 後 記

・今回、句会を終え帰宅後我が家のポストを見ると、川端一歩さんの投句が入ってた。十五日の消印で、十六、十七日が土曜日曜で十八日を跨ぎ、十九日当日着で間に合わなかった。誠に申し訳なく電話でお詫びする。

・句会後世話役の主な人に残ってもらい、今後の会報の編集について、意見交換を行い、概ね次のように定まった。

 ①今年新年号から表紙の会名「川柳ねやがわ」は昨年の横書きから縦書きに変更。B5判8ページ立ては続行。

 ②前月号の自選抄から10句、句会の入選句から15句を目安として鑑賞文を入れる。

 ③鑑賞文担当の筆者は、自選抄については、前年のL章

  推薦文の担当者に、句会の入選句については、会議出席者の皆さんのご意見に添い担当者を決めた。後日、予定表を作成し承諾を得なくてはならない。

 ④高橋晃国氏の、「映画鑑賞」文は当面続行。

 ⑤「L章回顧}は年内をもって終了する。

 ⑥廣田和織氏のブログによる印象吟の題の案内と、互選

  による結果の発表は、最終ページに掲載する。

 ⑦余白スペースがあれば、交流他句会の案内も掲載

・年内は試行錯誤しながらという事になるが、落ち着け

 ば、皆さんから募集し「テーマエッセイ」なども採り

 あげるなど、検討したいと考えています。

・あまり欲張っても続かなければ意味がないので無理せず

 楽しめる会報の作成に努めますので、何卒皆様の要望、

 ご意見がありましたら御教示くださるようお願いします。             (亜成)

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■川柳ねやがわ 4月句会ご案内

☆日時 四月十六日(火)十二時十分開場 

☆出席会費  七〇〇円       

☆出句各題 3句  締切り 十三時

ご出席の方は別途、自選句3句(新旧問いません)ご用意ください。

席題   「    」      お客様   選     

兼題   「じっくり」    藤田 武人 選

      「ときめく」   栃尾 奏子 選

              「自由吟」    伊達 郁夫 選

☆会場 産業振興センター 3階

京阪寝屋川駅西側出口下車。徒歩約5分

        

事務局 〒573-1104

      枚方市楠葉丘1-9-13

        川柳ねやがわ事務局  藤村 亜成

※句箋(A4コピー紙八つ切り)又は便箋でも可

     句箋の場合裏に題と雅号を記入。

 

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■  五月 吟行句会 予告

五月は暖かくなるので久々に雰囲気を変え、吟行句会を予定

しています。会場の都合で人数限定になりますが、繰り合わせ

ご参加をお待ちしています。 集合場所は直接会場になります。

☆ 会場 大阪市中央公会堂 第4会議室 

    

☆ 日時 令和六年五月二十一日(火) 

   十三時開場  十七時迄

   出句締切   十四時

☆席題   「    」    村田 博    選     

 兼題   「ぶつかる」    髙杉 力  選

       「ドキドキ」       荒川 鈍甲 選

                  「自由吟」     籠島 恵子 選 

 ※昼食は出ませんので先に済ませておいてください。

(開場までは自由に公会堂の見学や中之島バラ園の散策等でお過ごし下されば結構かと思います) 句会終了後は「ビンゴゲーム」等で 楽しんでいただく予定です。 

出席会費 一〇〇〇円(当日徴収)

☆投句 切手四百二十円分同封の上左記事務局迄 

    五月二十日(月)必着 

申し込みは 三月句会の会報に,ご案内と申込書を同封しますので、申込書により四月末までにお申し込みください。

なお席数に限りがありますので先着、二十七名様までと

させて頂いてます。何卒ご了承のほどお願いします。

 

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発行 会長 廣田 和織

      TEL&FAX 072-822-5823

              090-4905-3024  

  《 事務局 》編集兼印刷 藤村 亜成 

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