こんにちは。
今日はまた書籍についてのレビューをしてみようと思います。
ささやくように恋を唄う
少し前にアニメ化されましたよね。そちらは見ていないので、純粋に漫画についてのレビューということで。
ジャンルはガールズラブ、百合などとも言われます。
このジャンルとしてはかなり純情よりと言いますか、良い意味での毒素がないスッキリと読むことができます。
人物の人間模様よりも、キャラクターの容姿や言動に重きをおいているように思いますね。
そこが如実に現れていると言っていいくらいに、キャラクター一人ひとりが可愛いのです。
メインとなるヒロインは、小柄で天真爛漫な木野ひまりと、高身長でクールだけど可愛いものが好きな朝凪依の二人です。
このあたりも王道と言いますか、所見です!という読者さんに、初手で違和感なく読んでもらえるような要素ですね。
キャラクター設定は普遍性の高いものにして、その後のストーリーとキャラクター描写で勝負をするというのは、漫画や小説に留まらず様々な分野での応用が可能です。
音楽であれ写真であれ、普遍性が担保されていないとそもそも継続的な人気を得ることは難しいと思っています。
(身内のミュージシャンに言われたことがあるのも大きな理由ですが…)
意外性は瞬発力に長けていて、普遍性は持続力(ベース)に長けている。こんな印象かと。
これは昨今の音楽シーンに顕著に見られる現象ですけど、DTMミュージックが確立されてきて、作品の「粗」であったり「バリ」のようなものが意図せず排除されてしまっているんですよ。
それは制作者の思惑もある場合もありますが、打ち込み音源をそのまま使用するとなると、必然的に「完璧な音」が出力されてしまう。人間にとって重要な「グレーゾーン(人情)」が失われてしまうのです。
その点この作品は、ガールズラブというある種センシティブなテーマを取り扱いつつも、それはあくまでもテーマという枠組みに留め、本題はキャラクターそれぞれの人生観や等身大の感情、そして漫画ならではの可愛いイラストを用いて、非常にスッキリと読めるように仕上がっているという印象です。
それじゃあそこまで深堀りしたストーリーではないの?と聞かれたら、答えはノーです。
徹底した等身大と言いますか、10代の恋愛模様を甘酸っぱく描いています。
ここで重要になるのが普遍性なのです。これがあるかないかで読者層の幅が明らかに変わってきます。
「こんな恋愛してみたかったな」と思う人もいるでしょう。
「なんか懐かしい感じがするな」と思う人もいるでしょう。
そういう読み手が抱く感情に、普遍性という考え方が答えを出してくれます。
私も創作人の端くれですが、普遍のない意外はただのワガママだと思っています。
有名なバンドグループであっても売れるためのコード進行を必ず取り入れていますし、商品の開発でも必ずマーケティングというものが必要不可欠です。
だから普遍性を担保するのって、結構難しいんですよ(笑)
ちょっと話がそれましたね。
漫画で第一印象を決めるのは、イラストでしょう。
はじめに目にするのは、表紙に描かれているキャラクターですから。
現在11巻まで販売されています。
「可愛いイラストが好み」
「ガールズラブが好き」
「ある程度安心できる展開の物語が好み」
「高校生の等身大の恋愛漫画が見たい」
このような方に、特におすすめできる作品だと思っています。