「先生、疲れ残ってるやろうに整体してもらうの気の毒やなぁ」
「わたしの倍、走ってはる人に体、さわってもらうの悪いなぁ」
お客さんに気を使ってもらうなんて、アカン整体師、せんらくやです![]()
11月6日。
大阪・淀川市民マラソン、フルマラソンの部。
走ってきました![]()
記録は5時間14分37分(グロスタイム) ※スタートの合図がなってから計測スタートされたタイム。
実際にスタートラインを切ってから計測されたネットタイムは5時間10分52秒でした。
無事(?)完走する事ができました![]()
前日土曜日が満員御礼だったのでまさかの寝坊から始まりました![]()
朝6:15石部駅発の電車に乗る予定やったのに起きたら6:10![]()
力うどんとか食べようと思っていたのに・・・
カミさんに起きていただき草津駅まで車でゴー![]()
何とか受付には間に合う電車に乗れました![]()
車内で持ち込んだ山用の行動食として買っておいたウイダーやカロリーメイトを朝食にする。
前日までのカーボローディングの影響か?空腹感はさほどない。
スタート会場の最寄り駅守口に向かう谷町線では、周囲の人はほぼランナー![]()
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自然と気持ちが高まり、フルマラソンという経験した事のない未来に期待と不安が重なり
心臓がドキドキして心地よい緊張感に包まれ始めた![]()
受付をしてゼッケンをもらう。
ここ淀川市民マラソンでは申し込み時に
声をかけてもらいたいニックネームを指定しておくと
ゼッケンにそのネームを入れてもらえる![]()
ぼくはもちろん「せんらくや」![]()
申し込み時に持ち時計を申請しておいて、それにあわせてスタート地点が決まる。
ぼくは初めてなので持ち時計がないので5時間30分で申請した。
スタートグループは「ABCDEFG」の「F」グループ。速い人は「A」。
更衣室は屋外に張られたテントなので、先日の雨の影響で下はずぶぬれのどろどろ![]()
持ってきた山用のサーマレストをひいて着替えをすませて荷物置き場に荷物を預ける。
携帯と持ってきた現金だけを薄いウエストポーチにいれて携行する。
トイレの順番待ちをしながらストレッチをする。
大きな大会ではトイレの列も長くなるので早めに並んでおくのがいいだろう。
これで後はスタートを待つだけ![]()
フルの参加者は5034人。
完璧、雨予報ではあるがここまで雨には降られていない。
いよいよ、スタート![]()
高橋尚子さんが手を振ってくれている![]()
まずは回りに飲まれないように自分のペースで2kmほど行きたい。
そんなことを考えながら数百メートル。
そして、気がつく![]()
ストップウォッチのスタート押すの忘れてるやん![]()
ほんまにありえへんランナーです、はい・・・![]()
スタートポジションを控えめにしたのもあるけどかなり予想より遅いペースで2kmをすぎた。
この辺りで体も温まってきたのでペースを少し上げていく。
スタート直後は混んでいてうまく前に出られないが
5km、10kmを過ぎるとスタート時の渋滞は皆無になっている。
とても気持ちよく、いいバランスで走れている![]()
ハーフ通過が2時間10分くらい。
自分的にちょっと遅いが30km以降は未知の世界なので
これくらいでいいかな~と思う。
練習どおりうまく体幹を使えている様子![]()
高橋尚子さんとハイタッチ![]()
給水ポイントではオレンジ、みかん、バナナ、アンパン、塩きゅうりが用意されている。
10kmを過ぎてから毎回、給水と一種類だけ食べることにした。
このポイントだけ歩く事も決めていた。
途中、小雨が降るも蒸し暑い日だったのでそれも心地よく感じる。
22、3km地点だろうか?淀川大堰の上を通過。
まだまだ余裕もある。以前練習で30kmを走ったときには
この辺りでハンガーノック(空腹で身体が動かなくなる)になったが、今日は快調だ![]()
・・・・と思っていた
31km過ぎ・・・
それは突然やってきた。
両股関節に痛みを感じ始めるとほぼ同時におへその辺りが痛み出す。
イメージ的には固まってきて、かなり強い筋肉痛のような感じといえば伝わるだろうか?
「これはヤバイ
大腰筋やなぁ・・・」
そう考えていると左の膝のお皿の裏あたりで「ペチッ」。
小さいエアーポケットか水風船でも破裂したような感覚を感じる![]()
痛い![]()
かなり。。。![]()
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「あ~あ、なんかおかしいわ~
」
そう考えながらも歩くと終わるような気がしてペースを落としてみる。
しかしその痛みは考えとは関係なくやってくるが止まれば痛みも止まる。
体幹部が痛み出すと身体を繋ぎ止められなくて
動くと身体がバラバラになりそうな感覚に襲われる。
今までいろいろ経験したがこの感覚は初めてで
「こんな風になるんや~
」と冷静に分析する自分もいる。
「まだ、10kmもあるで、普通に走っても1時間はかかる、いけるのか
」
自分の中で10歩だけ歩いてもいいルールを制定![]()
それ以上は歩いたらあかんことにする。
10歩歩いてジョグを続けていく。
この時点では周りの人はほとんど歩いている。
人とは弱いもので周りが歩いていれば歩いてもいいような思考になる。
「ここから、ここから」
前を走っている人を目標にゆっくりすすむ。
37km地点。
もはや地獄。
背中から心臓が飛び出してきそうな感覚は痛み。
しかし、小雨もぱらつく中、ボランティアさん、ずっとタンバリンと鈴を鳴らしてくれている人
「人生最大の挑戦!」と書いた紙を持って立ってくれているおばちゃん、
手を振ってくれている小さい子、いろんな人の応援が体に入ってくる。
39km。
携帯がなる![]()
同じ日に土山マラソンで初のハーフに参加していたお客さんからの電話だ![]()
「完走しました
」とのチョー嬉しい報告![]()
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膝を痛めて練習もできなかった彼女が見事完走![]()
仕事、育児、家事、そしてマラソン。
決して簡単ではなかったはず。それはぼくが想像する以上だろう。
何かをやり遂げたいという熱い気持ちで挑戦していた。
そんな彼女の報告![]()
(しかも、ぼくのハーフよりも速いタイム![]()
)
折れかけていた心にまた、パワーが注入される![]()
40kmを越えると
ゴールが近づいたと実感し始める。
一歩一歩、
「がんばれ~せんらくやさ~ん
」
沿道からそんな声も聞こえる![]()
手を振って答えるとまた元気が出る。
「あと、300mやで~
」
おっちゃんの声が聞こえる![]()
「あの人だけには追いつこう・・・」
そうやって前方に目標を見つけては進む。
そして、ついにゴール![]()
「終わった・・・」
「どんだけ、感動するかな~」と思っていたが現実は違うかった。○┼< バタッ
痛みから解放されたのがまず一番。
そして頭に浮かんだのは達成感よりも
「めっちゃ、しんどいやん、てか、もうフルはいらん。」
でした
ヾ(--;)ぉぃぉぃ
じわじわと「フル走ったんや~」と達成感が沸いてくる![]()
膝の痛みで歩行すら満足にできないのになぜか思う。
「なんで5時間、切れへんかったんや・・・」
「あそこの給水はパスできたんちゃうかな・・・」
「ほんまに歩かなあかんかったのか?もっとやれたんちゃうか?」
「フルマラソンを走ると人生観が変わる」なんて聞いたことがあるが
走ってみて思った事は
それはゴールの瞬間に訪れるものではなく
実は「走る」って決めて行動を始めた時点ですでに変わり始めていて、
それは少しづつ変化を続けることではないか?
そして、それはフルマラソンでなくてもよくて
何か、自分にとって困難なものに挑戦しようと決めて行動を始めた時に
すでに変わり始めているのではないだろうか?
マラソンを通じて、いろんな人たちに支えられていることもを再認識して
大きな感謝の気持ちと達成感、そしてちょっとだけ自信。
だから、たくさんの人が走ってるんやと感じました。
次は3月4日の篠山ABCマラソンのフルに出てみようと思う。





