命が終わることを「死」といいます。
植物で言うなら「しなゆ」という言葉になります。
「しなゆ」は「しな」+「ゆ」で
「しな」は萎れること。
水分が少なくなることです。
「ゆ」は自然にそうなることをしめす言葉。
「しぬ」「しなゆ」は萎れる状態なのです。
植物は萎れていても、それが最終ではないです。
萎れて、そして「枯れる」のです。
人の死も、最終ではないのです。
みずみずしさが無くなっただけです。
植物が「枯れる」というのは
完全に水分が無くなった状態です。
「かれる」の古語は「かる」です。
「かる」は「枯る」という漢字だけではなくて
「離る」という漢字もあります。
はなれてしまう。
大切なものが離れてしまうということです。
人間も植物も、水分が乏しくなると、
「しぬ」「しなゆ」と呼ばれる状態になる。
いよいよ水分が無くなると「かる」といった段階になる。
残されたものが「亡骸」。
亡骸はどうするのかいうと
「葬」。ほうむるという事をするのです。
ほうむるは「放る」ことで、草むらに「はなつ」(放つ)。
大地に帰るという行動をするのです。
その大地から「たね」を育み、「め」を出し
「はな」を「さか」せていくのです。
さか?って?
「幸い」の古語は「さきはひ」といいます。
「さきはひ」は「さき」と「はひ」で
「はひ」は、ある状態が長く続くことです。
「さき」は「咲く」(さく)の事で
「さく」が「さか」「さき」「さけ」と変化していきます。
つまり「さきはひ」とは、花が長く続く状態と
いう意味になります。
花が咲き溢れてずっと続き状態を
人は「さきはひ」、「さいわい」→「しあわせ」と
表現したのです。
お内佛やお墓にお花を添えて
自らの心の中に、花を溢れさせ
その状態を長く続け、「しあわせ」を感じて
いきましょう。