ほとんどの着物は母福(千福の母)から譲られた
ものだかが、これは
「貸してあげるだけ」
と、言われている色無地。

もともと、違う色を染め替えたところ、思っていた以上に鮮やかな紫(お坊様の袈裟を想像していただきたい)に仕上がり、これは着れないということで、千福のところへ、廻ってきた。
「貸してあげるだけ」と、いうのは、自分が死んだら、棺桶にかける、もしくは着せて欲しいらしい。
と、いうことで、しばらく、お借りしています。
母福(昭和8年生まれ)は最近はこの世よりもあの世のほうが、知り合いが多くなったので、死が怖くなくなったらしい‥。
なんか、悟りつつあるのか、母福?
しかし、遺影はこれにしてって、30年近く前の写真を出してくる。厚かましいやろ‥とは、思うが、
父(平成6年に死去)と仲人をしたときの写真で、これが父の遺影になっている。まぁ、いじらしいと、言えんこともなくはない。
ちなみに背丈はあまり変わらないが、横幅は千福、成長期なのできつきつで、お点前するとすぐ前がはだける。
「着物は融通が効くといっても、限界がある」と、
母福に言われる。
出来るだけ、長く、着たいと思う。