画家 香月泰男さんはシベリアから生きて帰って
きました。ただ「シベリア・シリーズ」の作製は
本人にとってつらい作業だったようです。
しかし、多くの人は帰りませんでした。
戦争で亡くなった画学生たちの作品を収集・展示
する美術館があります。
長野県上田市にある美術館「無言館」です。

教会を思わせる建物です。

「遺書という程のものはない
作画の少ないことを残念に思う」
佐藤孝 享年21歳

モデルの女性に
「生きて帰ったら、この絵の続きをかく」
日高安典 享年27歳

画学生ということで、まだ独自の画風も確立されておらず習作風のものが多いのですが、それ故に無限の可能性を感じます。その享年はほとんど20代。
どれだけ、多くの未来を奪ってしまったのだろう‥と、思います。

「口をつぐめ、眼をあけよ
見えぬものを見、きこえぬ声をきくために」
無言館館主 窪島誠一郎

今年は戦後75年の節目として、特別展が巡回して
います。
神戸ゆかりの美術館で11月29日まで。