住宅ローン比較サービスのMFSが第三者割当増資と社債発行で6億5000万円を調達したという記事が掲載されていました。同社は住宅ローン比較できるサービス「モゲチェック」を提供し、これまで十数の金融機関と連携。年内に地銀15行との連携を目指すということです。

●地銀の営業圏内の顧客がモゲチェックを利用する際に地銀の住宅ローン情報を表示

●オンライン上でローンの申込可能

という仕組みで、地銀にとっては営業コストを抑えることができるというメリットがあります。

一方で、こうした仕組みが導入される地域では、金利競争が激しくなり、下限に張り付くであろうことから、ますます住宅ローンの低コスト化が求められることになり、住宅ローンのweb申込なども一般化する可能性があります。

果たしてそれが地銀にとってメリットとなるのかどうか、今後の動向をみてみたいと思います。

 

千MFS、6億5000万円調達 地銀との連携強化:日本経済新聞

 

 

千葉銀行と横浜銀行が後継者難に悩む中小企業の株式を買い取り、親族外の第三者が承継するファンドを立ち上げるという記事が掲載されていました。新型コロナで優れた技術やサービスを持つ会社の廃業を防止する狙いということで、以下の具体的内容が掲載されていました。

●1件あたり最大6億円

●全株式の取得も検討

●コンサルタントの協力を仰ぎながら企業価値向上を目指す

●株取得から約3~4年での事業譲渡

企業数の多い首都圏でのネットワークを活かした取組といえますが、2行のアライアンスで展開が開けるので有れば、もっと多くの銀行が参画することが望ましいようにも見えます。

一方で、大手2行に限定した取組であるところが、両行の強さを物語っているようにも感じます。提携効果も順調に発揮しているというニュースもあり、再編・提携の一つの動きとして注目しておきたいと思います。

 

 

千葉・横浜銀が承継ファンド 廃業防止へ全株取得も :日本経済新聞

 

 

おはようございます。

昨日は、地域金融機関がデジタル化を推進するうえで直面している経営上の論点を整理した日銀のシステムレポートが掲載されていました。

具体的には、以下4点(抜粋)が特徴として示されています。

第一に、地域金融全体として、注力分野の類似性が高い。ほとんどの先が業務プロセスの 見直し(BPR)に注力しており、特に、紙情報の電子化や既存業務の自動化など、バック事務 の効率化に取り組む先が多くなっている。

第二に、キャッシュレス決済をはじめ、アプリ/ウェブを使った個人向け預金・決済サービ スに注力する先も多くなっている(図表 1 の2)。共通プラットフォームを利用した決済サー ビスを提供する先のほか、独自の決済サービスを提供する先もある。

第三に、少数派ながら、注力分野が多岐にわたる先もみられる(図表 1 の3)。こうした先 は、多くの先が業務効率化や個人向けサービスなど特定の分野に注力するなか、法人向けサ ービスにも射程を広げている。

第四に、地域のデジタル化を推進するうえで、地元をよく知る地域金融機関に旗振りが期 待されている分野──特に、法人向けの新たなデジタル・サービス(金融 DX)──について は、まだ検討段階とする先が多い。

特に気になるのは第四のケース。AI融資に注力する地銀は77行のうち2行に留まっています。本来であればデジタル分野への先行投資で主戦場である法人分野でのコスト削減を実現したいところですが、各行単独では投下できる資本に限度があり、かつそのための体制作りも大きな負担となります。また、この分野では資金力、開発力のあるノンバンクとの競合の激化により、さらなる収益低下も懸念されます。打ち手を探す地銀の試行錯誤は続きそうです。

 

 

デジタル時代の地域金融:日銀システムレポート別冊

 

 

 

本はかさばらない電子書籍で読んでいます。

 

おはようございます。

今朝は、日経朝刊に「地銀の8割超、提携に意欲」という記事が掲載されていました。

ただ、この地銀へのアンケート結果の80%の内法の55%は「検討する可能性がある」という回答であり、意欲といえるほどのものかどうかという点が不明確であった点が気になりました。

ちなみに、経営統合に関する政府・日銀の各種支援策を評価する銀行は、半数以上であったということで、肯定的に捉えられているようです。

そもそも提携は、共通のオペレーションを統合することでコスト削減を実現するのか、もしくは、強みを活かし、弱みを補うという観点でシナジーを目指すのかが一般的ですが、後者の観点で、隣県の銀行にあって自行にないもの、またはその逆という観点で、整理がつくものがあるのかどうか考えると、容易ではないと感じます。

提携ありき、その先に再編ありき、という観点ではなく、冷静に見届けたいと感じます。

 

地銀8割超、提携に意欲:日本経済新

 

 

 

書籍はKindleで読むとかさばりません。

 

おはようございます。 先週末は、日銀主催で3月25〜26日に開催された「気候関連金融リスクに関する国際リサーチ・ワークショップ」の黒田総裁の挨拶文面が日銀ホームページで公開されていました。 当該ワークショップは、気候変動が様々な経路を通じて金融システムを不安定化させる「気候変動金融リスク」に関して日銀が初めて開催するイベントとして、気候関連金融リスクについて以下について説明が記載されていました。

 

●気候変動と中央銀行

  • 温室効果ガス排出問題は各国政府の問題であり、金融に与える影響が大きい。
  • 気候変動は中長期的に実体経済や金融システムに大きな影響をもたらすことから、中央銀行の政策運営にも重要な影響を与える。

●気候関連金融リスクに関する理解の進展

  • 主なリスクは2点ある。「物理的リスク」は気候変動に起因する大規模災害や海面上昇といった物理的現象が企業や家計に損失をもたらすリスクであり、「移行リスク」は低炭素社会への移行に伴う政策、技術、消費者のし好の変化などが企業や家計に 経済的影響をもたらすリスク。
  • 気候関連金融リスクは、過去の経験則に頼って計測することが必ずしも適切でなく、バリュー・アット・リスク(VaR)等の一般的なリスク計測手法を用いることが困難。
  • 「気候関連財務情報開示タスクフォー ス(TCFD)」が設立され、解決に向けたフレームワークが整備された。
  • 「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(NGFS)」が、気候変動にかかるシナリオの提示やそれらのシナリオを用いたリスク計測にかかる手引書の作成、リサーチ課題の取り纏めといった成果物を公表された。

このように、気候変動金融リスクが特別なものではなく、誰もが意識すべき難しい課題であることが伺えます。

こうした動きを受けてか、めぶきFGが気候変動リスクの影響の分析・開示を求める国際的枠組み「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を表明したという記事が掲載されていました。各地銀の動向も気になるところです。

 

気候関連金融リスクへの取り組み ―中央銀行の視点から― :日本銀行

 

めぶきFG、気候変動の影響開示に賛同 CO2削減へ目標:日本経済新聞

 

書籍はKindleで読むとかさばりません。