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こんにちは、ちえママです。
「数日前のブログ、本屋大賞の記事を見て」
友人からメールがありました。
今まで読んだ中で
自分が面白いと思った本を推薦された。
一冊目は
原田マハ著
「楽園のキャンパス」
その書評がこれ。
前代未聞の“鑑定対決”エンターテインメント 大森望
『楽園のカンヴァス』は、素朴派の巨匠、アンリ・ルソーの幻の名画が物語の焦点。
「夢をみた」のタイトルで《小説新潮》連載が始まった当初から評判を呼んでいたそうですが、寡聞にして知らず、ゲラで読んで仰天した。
原田マハがこんな堂々たるエンターテインメントを書こうとは……。
絵画をネタにしたミステリーなら、それこそダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』から、一昨年の日本ミステリー文学大賞新人賞に輝く望月諒子『大絵画展』まで無数にある。贋作ネタも珍しくない。だがしかし! 本書の趣向は前代未聞。いやはや、こんな絵画ミステリーは初めてだ。
……と、興奮のあまり話が先走ったが、もう少し詳しく中身を紹介しよう。
物語は2000年の倉敷で幕を開ける。
四十三歳の早川織絵は、若い頃、パリ在住の美術研究者だったが、日本に帰って、母親の住む岡山で未婚のまま子供を産み、
いまは大原美術館の監視員をしながら、母と十六歳になる娘の真絵と平穏無事に暮らしている。
そんなある日、思いがけない話が舞い込んだ。
大手全国紙の文化事業部が大規模なアンリ・ルソー展を企画し、MoMA(ニューヨーク近代美術館)から
ルソー最晩年の代表作「夢」を借りようとしたところ、
先方のチーフ・キュレーターのティム・ブラウンが、「オリエ・ハヤカワを交渉役にするなら考えよう」と返答したというのである。
一介の監視員である織絵が、なぜそんな大役に指名されたのか?
と、ここまでが第一章。
わずか三十数ページのこの章を読むだけで小説世界に深く入り込み、抜けられなくなる。
だがもちろん、本番はこのあと。
第二章に入ると、物語は1983年のニューヨークに飛び、織絵にかわって、若き日のティム・ブラウンが主人公となる。
当時の彼は、アシスタント・キュレーター五年目の三十歳。下っ端の雑用係だが、そんなティムのもとに、ある日、伝説の大物コレクター、バイラーの代理人だという弁護士から、ルソーの知られざる名画を調査してほしいとの手紙が届く。
よく似た名前の上司トム・ブラウンと宛名を書き違えたのだろうが、ティムは千載一遇の好機とばかりに依頼を受け、スイスのバーゼルへ向かう。
バイラー邸に着いたティムは、もうひとりの鑑定役と引き合わされる。
二十六歳の若さでソルボンヌの博士号を取得したルソー研究者、オリエ・ハヤカワだ。
そして、やがてふたりの眼前にあらわれた幻の名画とは、「夢」とほぼ同一のモチーフを描いた未発表の大作、「夢をみた」だった。
はたしてこれは真作か贋作か。
バイラーいわく、今日から七日間かけてこの絵を調べ、判定結果を発表してほしい。
その勝者に、「夢をみた」の取り扱い権利(ハンドリングライト)を与えよう……。
おお、まさかの鑑定対決!
これだけでもわくわくしてきますが(「開運!なんでも鑑定団」の鑑定中BGMが頭の中で鳴りはじめるあたりが我ながら情けない)、
本書の眼目はさらにその先。
鑑定の材料として、ふたりは七章から成る物語を一日に一章ずつ読むことを求められる。
作中に挿入されるその物語は、1906年のパリに始まり、ルソーの晩年の日々を、まるで見てきたように綴ってゆく。
いったいこの物語は何なのか?
「夢をみた」の正体とは?
謎が謎を呼ぶ展開が読者をつかまえて放さない。
絵画に関する数々の蘊蓄や美術論も(奥泉光の『シューマンの指』が音楽論と小説をなめらかに融合させていたように)無理なく物語にとりこまれ、
小説を読むだけでルソーに(ついでにピカソにも)どんどん詳しくなり、ルソーのことがどんどん好きになる。
ご承知のとおり、著者は実際にMoMAに勤務し、その後フリーのキュレーターになったという経歴の持ち主。
みずからの専門分野を初めて正面から題材に選び、同時にエンターテインメント作家として一大飛躍を果たしたことになる。
「眠れるジプシー女」や「戦争」に魅せられた人はもちろん、
ルソーといえばジャン=ジャックでしょ、という人にも(美術の鑑定といえば「なんでも鑑定団」でしょ、という私みたいな人にも)ぜひ読んでほしい、年頭を飾る傑作だ。
(おおもり・のぞみ 書評家)
なんて面白そうなんでしょう。
実は
私が大好きな画家の一人が
アンリ・ルソー。
この書評を読んだだけで
もうワクワクが止まらない♪♪、
読む前から心拍数があがってしまいます♪♪♪。
読む前は死にたくない!ってくらい、楽しみです。
ルソーの絵
「眠れるジプシー女」
「蛇使いの女」
「夢」
これだけで
お腹いっぱいになったことでしょうから、
もう一冊は又の機会に紹介しましょう。
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