2018年、明けましておめでとうございます。

皆様が健やかな新年を迎えられている事を、心よりお祈りしつつ、本年度も馬頭琴奏者セーンジャーをよろしくお願いします。


 



今年は午年ではありませんが.....


 

さて今年最初のブログでは、新春事始めにかけてセーンジャーさんが馬頭琴を始めた理由をご紹介したいと思います。


セーンジャーさんが馬頭琴に出会ったのは子供の頃、お父さんが弾いていたのがきっかけだったそうです。遊牧生活を子供の頃はしていたセーンジャーさん。当時テレビやラジオもまだ普及していない遊牧生活で、お父さんが趣味で弾いていた馬頭琴は数少ない娯楽の一つだったそうです。夜になるとセーンジャーさんのゲル(遊牧民の移動式住居)に、一緒に遊牧していた方々が集まり、お父さんが弾く馬頭琴にあわせて歌ったり、楽しんで笑顔になったりしていたのが強く記憶に残っているとか。


さて、そんな数少ない娯楽であった馬頭琴をお父さんは、それは大切にしていて、子供のセーンジャーさんが触りたいと思っても、演奏が終わったらスグに子供の手の届かない高いところに仕舞われてしまい、簡単には触れなかったそうです。なにしろ当時は奏者も含めて、遊牧の村に1つ馬頭琴があるか無いかくらいだったそうですから。




それでもどうしても馬頭琴に触りたかったセーンジャーさんは、6~7歳の頃、誰も居なくなった時を見計らって、お父さんが大事に仕舞っていた馬頭琴を取り出し触って遊んでいたそうです。子供にとっては大きな馬頭琴で、こっそりとお父さんに見つからない様に遊んでいたセーンジャーさん。



10歳頃になった時、皆が集まっている場で「僕も弾けるよ」と、とうとう告白したそうです。お父さんを始め周りの大人は「何を言っているんだ」と笑って取り合ってくれないので、それじゃぁとお父さんがよく弾いていた曲を、セーンジャーさんも弾いて見せたから全員ビックリ!お父さんから「いつから弾いてたんだ?」と聞かれて正直に答えたところ、ちゃんと曲になっていたからお父さんも怒るに怒れず、それからはセーンジャーさんもお父さんの馬頭琴を弾くことを許してくれたそうです。さて、ここからセーンジャーさんがどの様に馬頭琴の演奏を学び、奏者になっていったのかは、また別の機会にご紹介したいと思います。


2018年セーンジャー公式ブログもよろしくお願いします。