業の深い人間たちが織りなす悲喜劇。
劇団〝大人計画〟の主宰者でもある松尾スズキさんが手掛ける4人芝居。
1997年に小劇場で初演して以来3度目の上演になるそうですが、再演されるだけのことはある
舞台だからこそ味わえる面白さがあります。
関西のとある架空都市。
母キメと息子タケヒコが住まうウネハラ家の屋敷に、婚約者のナミエがやってくる。
そしてタケヒコの幼馴染でお笑いコンビの相方でもあるハチマン。念願のTV出演を控え、全ては順調にいくかと思われた矢先、不幸な事故が彼らを襲う。
新たにウネハラ家にやってきた家政婦、かつて同級生だったイノウエの影・・・。
軋み始めた歯車はやがて笑い声をあげて崩れ始める―。
庭先という限られた場所だけで、めまぐるしく展開していくストーリーに思わず惹き込まれました。
配役も良かった!
特に平岩 紙さんが演じるナミエの魔性具合。
今度からファブリーズのCMを見る目が変わりそうですわ。
冒頭は、和気あいあいとしたウネハラ家の様子から。
関西という設定に加え、タケヒコ(三宅弘城)とハチマン(賀来賢人)がお笑いコンビということもあり、ギャクや小ネタ連発。
バナナの形を〝要潤〟の顔に見立てたり、もものけ姫のテーマ曲をボケで使ったり・・・
なぜだろう、時間差で笑えるのは(笑)
しかしただの喜劇では終わりません。
なんたって題名が『悪霊』ですから ((゚m゚;)
彼らが抱える底知れない業のようなもの。
それらが顔を出すにつれ喜劇もまた姿を変えていく―。
※若干ネタバレ
事故で半身不随となったタケヒコは、元同級生イノウエからの依頼で作成したHPでペンネーム〝悪霊〟さんと知り合う。
悪霊さんに生贄を捧げれば願いが叶うのだという。
ハチマンの子を身籠ったナミエ。
ハチマンに恋する家政婦。
タケヒコは一体誰を生贄に選んだのか―。
このままシリアス展開に突入か!?
と思いきや、途中でミュージカル調になったりと笑いも最後までノンストップ。
「イノウエ部に入ろう~♪ イノウエの会に入ろう~♪」
三宅さんの歌が聞き惚れるくらい上手い! その熱唱と賀来くんのハモりに思わず心が持って行かれました。
「TEAM NACS どぉ思う~♪」って聞き間違いじゃないよね。いきなり大泉洋が浮かびましたよ(笑)
『完全な世界にようこそおいでやした。』
愛し、憎み合う彼らが迎える結末は・・・
可笑しくもあり、恐ろしくもある物語。
めまぐるしく変わるシチュレーションが気持ちよくて、かなり満足度の高い作品でした
帰り際、ブースの松尾さんの本の前に人だかり発見![]()
松尾さんの人気が伝わる光景でした。
| 作・演出 | 松尾スズキ |
|---|---|
| 出演 | 三宅弘城、賀来賢人、平岩 紙、広岡由里子 |
| 期間 | 東京公演 8月29日(木)~9月16日(月・祝) 名古屋公演 9月23日(月・祝) 山口公演 9月27日(金) |







