水路(すいろ)から少し水が溢(あふ)れ出し、砂利道(じゃりみち)は少しどろどろ、
子供達はピッチピッチチャップチャップ踊るように歩く
靴(くつ)の中の靴下(くつした)が濡(ぬ)れるのに時間はかからなかった。

砂利道ぞいにはバス停があり、
そこに居た女性に挨拶(あいさつ)をする。
マドカ「こんにちは〜」
女性は表情(ひょうじょう)をかえない。

モクとユウチャンはブラックバスが
どこで釣(つ)れるかの話をしている。
モク「今度釣り竿(つりざお)をかしてよ〜」
ユウチャン「新しいルアーを手に入れたからみせたい!」
モク「釣っている場所はいつもの沼(ぬま)でしょ?」
ユウちゃん「そうそう」
そうこうしてるうちにケイシの家に到着(とうちゃく)、
かなり大きい家で門から玄関(げんかん)まで距離(きょり)がある。
ケイシ「ちょっと誰か着いてきて!」
メガネ「あ、僕ついていくよ!」
ケイシとメガネは玄関へ、
他の4人は門の下で雨宿(あまやど)りしながら待機(たいき)した。

玄関前、
メガネ「大丈夫?」
重心(じゅうしん)の低い2人
ケイシ「行くよ」
2人「せーの!」
凄(すご)い勢(いきお)いで扉を開けるメガネ、開いた瞬間(しゅんかん)にランドセルを投げ入れるケイシ、
それと同時に勢いよく2人は4人のもとへ走って戻(もど)る。
帰ってきた2人に対して、
タンク「大丈夫(だいじょうぶ)だった?」
2人は息を切らしながら手でオッケーのジェスチャーをした。
そして再(ふたた)び歩きだした。
タンクはサッカーボールを抱えながら石ころを蹴(け)る、
それがユウチャンに当たり
ユウチャン「痛!(いた)」
タンク「ごめんごめん」
通学路から分岐(ぶんき)し、ユウチャンちに向かう
ユウチャンちに到着、6人は作戦会議(さくせんかんぎ)に入る。
ユウチャン「俺が鍵(かぎ)を開けるから誰か僕のランドセルを中に投げ入れて欲しい」

モク「俺投げ入れようか?」
ユウチャン「助かる!」
ユウちゃんはランドセルをはずしモクに渡す。
ユウチャン「あ!戦隊◯◯の剣(つるぎ)いる?!」
モク「誰もいないんだったら危険だから取りに行かない方がいいよ!」
タンク「僕うしろを監視(かんし)してるよ、なんかあったらサッカーボール蹴ってぶつけてあげるから安心(あんしん)して」
玄関に向かいユウチャンは首から下げていた鍵で鍵開ける、ドアを勢いよく開け、モクは預(あづ)かっていたランドセルを投げ入れ、タンクは2人の後ろから睨(にら)みをきかせた、
ユウチャンが再び鍵をかけ、
何故か3人はどっと疲れた様子を見せた。

元の通学路に戻り、道の真ん中で“折(お)られた飛び出し坊や”を振り回す男が現(あらわ)れる。
メガネが大声で「逃げろー!」と叫(さけ)び一行はダッシュする。
タンクはサッカーボールを男にめがけて蹴り、
全員は無事に逃げ切る事が出来た。

そのままタンクの家に到着、息を切らしながら庭の柵(さく)を乗り越え、

1人でランドセルを投げ入れた。

タンク「みんな大丈夫?」
車の車庫(しゃこ)の下で少しの休息(きゅうそく)をとる。

その5軒隣(ごけんとなり)のメガネの家に到着するのに時間はかからなかった。
メガネ「じゃあ僕も投げ入れるから誰かついてきて欲しい」
ユウチャン「僕行くよ!」
メガネも同様に投げ入れ、一緒にいたユウチャンと玄関を離れようとした瞬間、玄関が空き...
メガネ「ポマード、ポマード、ポマード!」
メガネの母「こらー!ランドセル投げるなー!あんたー?今日塾でしょー?どこいくのー?」
メガネ「やべー、今日塾だったわ、、、」
「塾脱走(じゅくだっそう)しようかな...」と言って家にトボトボ帰って行った。
ユウチャン「あいつかァーちゃんにめっちゃ怒(おこ)られてたわw」

5人は歩き出し、残りは2人のアパートの家だけとなった。
モク「マドちゃん手かして」
マドカ「何?」
手をだしたマドカの手を握り
モク「手冷たいね温めちゃる」
マドカ「モクくんのが冷たいやん」
それを見た3人は顔を見合わせる。

アパートに到着し、いつものゲームを5人でする。
「じゃんけんほい!」
マドカ「ぱ、い、な、つ、ぷ、る!」
マドカ「ゴール!」
やはりマドカが強かった。
マドカの家の前、モクがドアを引き、
マドカはそっとランドセルを置いた。
中にいた母は気がつかず家事(かじ)をしていた。

階段の際(さい)に待っていた3人と合流(ごうりゅう)し、
4階へ。
ケイシ「なぁ結局口裂け女いてへんかったな〜」
タンク「出ないなら出ないに越(こ)した事ない」
ユウチャン「いやでも今日は雨やったから、みんなで帰って正解(せいかい)やわ」
マドカ「何事も無くてよかったね」
モク「あ、ついたわ、投げ入れないけど〜、居(い)ないか確認(かくにん)だけしないとね」
扉をあける、ガチャ。
モクのお母さん「あ、おかえり〜!お友達〜?えっ?!みんなびしょびしょじゃない!」
「あ〜大変!はよ中入り!」
といいつつタオルを皆んなに渡(わた)して、
モク母「いまちょうど試作(しさく)作ったのよ〜!」
モク母「お腹空いたでしょ食べていきなさい」
皿を配り(くばり)出すモク母。
カレー焼きそばを皆んなに出す。
ガツガツ食べる子供達に向かって、
「おかわりはないからね!」と優しいモクお母さんでした。
あったりめーに美味しいステージクリアのような味だった。