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生き方の演習 ―若者たちへ―/塩野 七生

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 先日、駅の書店に行ったら塩野七生の【生き方の演習-若者たちへ-】という本が目に付いた。私個人としては素通りしてもよかっただが、10時半映画開始なのに13時に起きるという偉業を成し遂げてしまったので思わず立ち読みをし最終的に買ってしまった。


「生き方の演習」を読み、ワールドカップにおけるプロとアマチュアの違いが学生と社会人との違いというものに非常に酷似しているのではないかと思う。最近の学生は実社会を知らないとよく耳にした。なぜだろうという疑問もあったが、「プロとアマチュアをわかっていない日本人」の章を読んで認めざるを得なくなった。大学と言う一般社会から隔離された「楽園」で過ごしてきてしまっている。そういう印象を強く受ける。学生時代にボランティアの中で社会人の方々と活動を共にさせてもらったとき。やはり昔の大学生と現代の学生には多少なりともモラトリアムに対しての差がある。それは昔の大学生より日本全体が裕福になったため貪欲さを失ったのか、あるいは本当にモラトリアムになってしまったのか、または私たちの精神年齢が若年化してしまっているのかは分からない。しかし本当に実社会を知らないと感じざるを得ない場面も多い。社会に対して個々の理想や倫理を押し付けてブラックだなんだというネトウヨも増えてきた。減らす努力はしないのだろうかと思うし、自分の理想の会社にしようと思わないのかが疑問である。

 話が擦てしまったので元に戻す。では社会人として、またプロとして何を重視するのか。それは役割に対しての責任なのではないか。先日のワールドカップを例に挙げると、練習では思うように力を出し切れなかった日本が大会直前の合宿で変わったという。開幕まで主将を務めていた中沢選手が「お互いに言いたいことを言う」と話し合ったことで意思疎通と役割分担がうまくなったらしい。その後の健闘ぶりを見るとコミニュケーションはやはり重要だと痛感するし一人の役割の重要性が窺える。しかしドイツやスペインといった外国の選手はもっと自分をアピールしている「俺は自分の役割を果たすのだkらボールをよこせ」と言わんばかりである。これに対して日本の選手は手を上げない。沈黙の中でも空気を察する日本人であっても無理である場合が多いのではないかと思う。私は社会人になる上で一つの組織入る。このとき黙ったままでは連帯感はやはり生まれないし、連帯が必要なのは何も内部に限らない。外部の人たちを含めて時間を共にすることもあるだろう。そのためにも連帯感を大切に内外問わず役割意識を持っていくことが大切なのではないか。
 最後に、この先成長する上で大切なことは一つのことを多面的に捉えなければならない。と本著で述べていた。この情報過多の時代に一つの情報を鵜呑みしてしまうことは様々な障害に当たってしまう。そこで判断力を磨くには情報一つに対し多角的に捉えることが必要となってくる。判断力を養うには理性や好奇心、外部からの刺激、行動力と様々な要素が必然となる。ネットだけの情報に流される人も少なくない。多くのことを自ら経験することで人は問題意識を明確に持ち始め、その人自身の成長に繋がる。身の回りにあるもの以外に関心を持たず異なるものへの関心の低さは、向上心や問題意識の欠如に通じてしまう。少しでも自分の理想に近づきたいのであれば、近づく意識を持っていきたいと思う。この本に出会えたことに感謝する。

生き方の演習 ―若者たちへ―/塩野 七生

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