SRAP版 木ノ下歌舞伎塾、無事に終了いたしました!
前回お伝えした4日に加え、5日、12日の全三回、
アサヒアートスクエアにて、進行を務めさせていただきました。
ちょっとしたレポートをこの場をお借りして記させていただきます!
7月5日(金) Vol.2|19:00-21:30 小道具からみる歌舞伎
■進行:関 亜弓(木ノ下歌舞伎)
■ゲスト:湯川弘明(藤浪小道具)
■プログラムコーディネート/ビデオ出演:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
藤浪小道具さんといえば、お世話になっております!なのです。
そうです、学習院国劇部は毎年藤浪さんから小道具をお借りしているのです。
学生歌舞伎といえど、歌舞伎の舞台を上演するなら藤浪小道具さんに
お借りする以外はないといってもいいくらいなので、
私たちの前に使用されていたのは浅草だったり歌舞伎座だったりで・・・
密かに「これは○○さんが使っておられた草履!」と鼻息を荒くしておりました(怪しい)
と、そんなことはよくて、今回のトークでは四谷怪談で実際に使われている小道具を
お持ちいただき、実際に手に取って説明をいただきました。
前半には藤浪小道具さんの歴史もお話してくださり、それを聞いてやはり
職人さんというのは、こだわりがないとやっていけないということと、
歌舞伎という特殊な世界では、伝えるということが非常に大事だと思いました。
一つの道具を残すにしても、俳優さんのこと、演目のこと、すべて知っていないと
「なぜこれを使うのか」ということの答えも導けないということも。
湯川さんのユニークで熱のこもったトークにより、
その想いはお客様に十分に伝わったと思います。
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7月12日(金) Vol.3|19:00-21:30 南北v.s.北斎 幽霊対決
[ゲスト]奥田敦子(学芸員/公益財団法人墨田区文化振興財団)
田中綾乃(三重大学人文学部准教授)
翌週は「南北VS北斎 幽霊対決」と題しまして
表現方法は違えど、どこか重なる、同時代を生きた奇才二人について
奥田さん、田中さんに紹介していただくという趣向でした。
作品を紹介していただくとともに、
なぜ彼らが幽霊に魅せられたか、はたまたそれを通して何を伝えたかったのか。
本当に興味深い内容でした。
私は北斎については、恥ずかしながら美術の時間に習った程度しか知識がなく、
あの「富嶽三十六景を描いた偉大な日本の画家」というイメージしかなかったので、
今回の幽霊画で何度も驚かされました。
そして、引っ越しを生涯で93回するだとか、ごみの中で暮らしているとか(笑)
変人だったことも新たな発見!
南北も、これまでは歌舞伎の作品から浅くしかアプローチ出来ていませんでしたが、
田中さんのお話により、あの四谷怪談が生まれた時代背景、南北の新しすぎる手法、ケレンに
込められた人間批判ともいえる、深い意味。
気づかなかったことが満載でした。
後半のクロストークでは時間の都合上聞きたいことのほんの一部しか
お話できなかったので、今度は木ノ下せんせも交えてまた第二回もやりたいです。
初の女子三人でのトークで、「歌舞伎女子会」でしたが、多分先生も
女子会になじめるはずだし(笑)
ゲストの皆さま、本当にありがとうございました。
今回、お役に立てたかはわかりませんが、木ノ下歌舞伎で
困ったことを、メンバー内で助け合うことができたということが、
本当にうれしかったです。
29日には、いよいよ木ノ下の登場ですので、
皆さまぜひご来場くださいませ!