顔中てんだらけになっちゃえといわれた日に | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

私は顔に「てん」が人よりたくさんあって
小学生の頃は本当にコンプレックスで、
どうしたら消えるんだろうと
真剣に考えていた。
これ以上増えることのないよう祈っていた。

そしてその「てん」を
数えられるのがいやだった。

理由はたぶん2つあって、
数値的にいくつのてんがあるということを
自覚したくなかったから



もうひとつは、「数えると増える」という
やや都市伝説めいた話を信じていたから。

マームとジプシー
「てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。その なかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世 界。および、ひかりについて。」

を、観劇してその「てん」のことを
思い出して、ちくっとした。

また増えたかもと思ったり。

でも二回目をみたときに、
その痛みが浄化されるくらいに
こみあげるものがあった。


私はてんを気にしなくなっていた。


「てん」のひとつやふたつ増える位


なんてこたない


銀河の衝突でほしがうまれるのと同じ