私は顔に「てん」が人よりたくさんあって
小学生の頃は本当にコンプレックスで、
どうしたら消えるんだろうと
真剣に考えていた。
これ以上増えることのないよう祈っていた。
そしてその「てん」を
数えられるのがいやだった。
理由はたぶん2つあって、
数値的にいくつのてんがあるということを
自覚したくなかったから
と
もうひとつは、「数えると増える」という
やや都市伝説めいた話を信じていたから。
マームとジプシー
「てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。その なかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世 界。および、ひかりについて。」
を、観劇してその「てん」のことを
思い出して、ちくっとした。
また増えたかもと思ったり。
でも二回目をみたときに、
その痛みが浄化されるくらいに
こみあげるものがあった。
私はてんを気にしなくなっていた。
「てん」のひとつやふたつ増える位
なんてこたない
銀河の衝突でほしがうまれるのと同じ