世界遺産の本
世界遺産の実際の場所を訪れることが一番いいのでしょうが、
それは時間的にも費用的にも簡単ではありません。
そこでその地域を記録したDVDや本が人気を集めているのです。
書籍では写真集がたくさん出版されています。
世界遺産の中で自然遺産は景観が美しいと認められているのですから、写真として見ごたえのあるものばかりです。
また、文化遺産も芸術品として繊細な技術の跡がうかがえるものばかりなのです。
世界遺産の数はたくさんありますから、すべてのものを一冊にしているものはあまり多くありません。
シリーズもので数か所ずつを載せているタイプが多いのではないでしょうか。
写真集では日本の出版物ではなく、外国の本を翻訳したものもあります。
世界遺産への関心は日本だけではなく、世界中の人にも共通したものであるということを示しているのでしょう。
世界遺産の壮大さを写真で表そうとすると、当然のことながらカラー写真となります。
つまり、たくさんのカラー写真を掲載した本ですから、価格的には高いものになりますね。
4,000円からの値段が多いようです。
講談社が出版している雑誌では500円程度と安価なのですが、2,3か所に限定したシリーズものとなります。
旅行会社の近畿日本ツーリストの出版するものは世界遺産を網羅しており、旅行ガイドとしても利用できるようになっています。
これから世界遺産を訪れようとしている場合でも、訪れるチャンスはないので写真だけでもと考えている場合でも
写真集を購入して損はしないと考えます。
美しいものの記録は手元に置きたいものです。
日本の世界遺産
ユネスコに登録されている日本の世界遺産はどのようなものがあるでしょうか。
まず文化遺産にはどのようなものあるでしょうか。
日本特有のお寺や神社などが主なものですが、法隆寺一帯の仏教建造物、京都、奈良、日光などがあります。
また、姫路城も有名ですね。
日本人として世界に誇れる文化遺産と言うことなのです。
近年のものとしては広島の原爆ドームがあります。
これは負の遺産として後世に伝えていかなければならないというものです。
世界遺産とはいいものだけではなく、人類が犯した過ちを素直に認めるためのものも必要と言うことです。
白川郷と五箇山の合掌造り集落は現在も人々が住んでいますから、その維持管理は大変なものだと考えられます。
このような集落を維持していくためには公的な資金の投入が必要であり、世界遺産への登録もそれをアピールする役割を果たしていると言えます。
それから自然遺産です。
これも知らない人はいないでしょうが、屋久島があります。
日本人でも屋久島に行ったことのある人は感嘆の声を上げています。
屋久スギは太古からずっと屋久島を守ってきたということです。
それから白神山地です。
ブナの原生林がうっそうと茂る大自然そのものが遺産とされています。
原生林13万ヘクタールのうち1万ヘクタール程度が世界遺産として登録されています。
青森県と秋田県の県境に位置するものです。
日本で初めての世界遺産登録となっています。
そこは林道整備などを全く行っていない原生林です。
これらの遺産は日本人が守っていくべき文化と自然なのです。
東南アジアの世界遺産
東南アジアの世界遺産と聞いて思い浮かべる者と言えば。
一番有名なのはカンボジアのアンコールワットでしょう。
この名前は学校などで習っていない人はいるでしょうか。
アンコール王朝の壮大な寺院群が世界遺産として登録されています。
ジャングルの奥深くに12世紀ごろに建造されたと言われています。
回廊が3重に巡っており、そこにはヒンドゥー教の神話が彫刻されているのです。
内戦によって遺跡の存続が危ぶまれましたが、ユネスコの保護活動によって改善されてきています。
ベトナムにあるのは、フエの王宮です。
紫禁城をまねて作られたと言われていますが、周囲を城壁で囲まれた王宮となっています。
残念ながらベトナム戦争によって多くの建造物が破壊されましたが、ユネスコの援助によって王宮の修復が進
められています。
自然遺産としてはマレーシアのキナバル山があります。
マレー諸島の中では最高峰の4101mとなっています。
この山は現地の先住民族であるカザダン族の信仰的な聖地となっているところです。
周辺一帯はキナバル国立公園として整備されており、大自然の美しさを味わうことができる世界遺産です。
世界遺産の中でも現地の文化を伝えるものとして重要な部類に入るのが、インドネシアの影絵です。
ワヤン・クリと呼ばれる影絵人形芝居です。
物語の内容は古代インドの叙事詩であるラーマーヤナやマハーバーラタを題材にしたものが多くあります。
その他にも宮廷での物語などいくつかのジャンルに分けられています。
2009年のユネスコにおいて世界無形遺産としての世界で初めて登録が予定されているのです。
