【 高みの見物 】其の十(続き) | 医療・介護のハッピーライフ

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-植物の智恵-

  (受粉の不思議)


~前項、続き~


言うまでもなく、花はこの難問をクリアしているわけである。

私がこの答えを知った時、その余りにも単純で巧みな仕組みに驚嘆したものでした。


それは、開花してしばらくは、「めしべ」は成熟しているが「おしべ」は未成熟という期間を設けているというものでありました。つまり、成熟時期をずらすことによって自家受粉を防ぎ、他科受粉を可能にしているわけである。


【 湘南台 市中見廻り帖 】

しかし、驚くべき仕組みはこれだけではありませんでした。開花の途中で必ず、「おしべ」と「めしべ」の成熟時期を一致させている。

即ち自家受粉も可能とさせていることです。

何らかの理由で他家受粉が叶わなかった場合、無為に朽ち果てるよりは自家受粉し、翌年に期待しようというわけです。


これは言わば、万一に備えて保険がかかっていると言えそうですであります。


私がこの顕花植物の受粉の知恵に触れた時、鳥肌が立つ程感動したことを覚えています。


花屋の店頭に置いてある、開花している百合の花の花粉が全て除去されているのは、服を汚さないようにする為ですが、もうひとつ、花の寿命を延ばすという意味があります。


受粉を終えると花はまもなく枯れ、結実の準備に入る為なんですね。


その単純で巧みな仕組みにはホントに驚かされます。ホントによくしたものです!!


素晴らしき哉-植物の智恵-


【 湘南台 市中見廻り帖 】

by 耳順